本日は、平成25年(2013年)9月1日日曜日
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント 中小企業診断士の立石です】
今日から9月。長月(ながつき)です。

本日も中小企業診断士 2次試験の話題です。
今回もすべて私見・個人的感想です。

2次試験は、解答が一切公開されません。
その点からも、対策がとても難しい試験です。

都市伝説の前に、
まずは、2次対策は受験指導の予備校通学を
オススメしたいという話題。

有名どころの学校になると
通学する生徒さんから、本試験の解答内容を、
再現答案として相当数集めています。
そして合格者および、
不合格者にのみ通知される各事例の成績(ABCD判定)結果
を照合して総合分析。
そして妥当な対策を打ち出していると思います。

再現答案を収集できる量の違いが、
一番の強みになると思います。

ここで通学者が強い一例…
2次試験は、各設問で聞かれていることに答える。
それは当然です。
ところが、解答のテクニックを知らないと、
自宅学習や職場勉強会のみの方は、明からに不利になります。

例えば
事例1の過去問をふたつ

・平成23年第1問(設問の1) A社にとって、かつて主力製品であった一般家庭向け医療品と、近年注力し始めている医家むけ医療品では、営業活動に、どのような違いが求められるか。120字以内で説明せよ

・平成21年第1問 F社を買収する以前のA社、およびA社に買収される以前のF社は、それぞれW市周辺で有力な菓子メーカーであった。和菓子、洋菓子といった取扱商品に違いがあるものの、A社とF社の強みには、どのような違いがあると考えられるか。150字以内で述べよ。

ともに「違い」を聞かれていそうなので
そのまま解答したくなりますね。

ところが、その違いにのみ焦点をあてての解答、
つまり「どういう違いがあるか」を書き綴っているだけでは、
おそらく合格できないのです。

どんな違いがあるか…
一流経営コンサルタントの考え方を書いても、
たとえ世間一般で正しい意見でも
確実に不合格になってしまうのです。

受験指導校に通学すると(私の通った学校では)
以上のような対策をマスターすることができるのです。

さて、
今回の都市伝説
前回の、文字が汚いと採点されないという<都市伝説>に
似ているのですが、
解答を読みやすくする、採点者に読みやすくアピールできる?
「工夫の必要性」というのがあるらしいです。

上記の過去問の例では
解答冒頭に
「違いは、」と3文字つづるのが、その工夫らしいです。

設問で、
理由を述べよなら
「理由は、」

対策を延べよなら
「対策は、」

これらが解答を読みやすいか云々の前に、
正直いって
書いてもまず得点になりません。

正直、解答文字数に制限がある中で
単なるムダとしかいいようがありません。

採点者に好印象となる???
これこそ不明です
前回、文字が汚くても合格する事実をお伝えしたように
採点者が、解答をきちんと読んでいるのは確実です。
それが公正な国家試験というものです。

もちろん
ひとつの設問に2つの答えを求めている場合は
その対応でもいいと思います。

平成21年事例3第3問(設問の2)
課題とその対応策の2つを聞かれいてるので、
「課題は…対応策は…」
初学者の方は、悪くない対応ですが、
しかしこれも、
慣れてくれば必要のない(もったいない)記述です。

そのほかにワケがわからないのが、
設問要求にもないのに、
「現状、」
現状を記述することが必要な設問もありますが
わさわざ断りをいれなくても、
そのまま解答すればいいだけの話です。
採点者はきちんと読んでいるはずです。

私はもちろん、周囲の合格者は皆、
以上のような「ヘンテコな工夫」は一切せずに
(文字も汚いままに)合格しました、

どうも今回の都市伝説は、
受験指導校の採点者が、
模擬試験等で、
自身の採点を楽にしたいという
手前勝手な要求を
「お客さまである」通学者に押し付けているとしか思えません。

顧客視点の無いことが
どういう結末を迎えるか、
私は日頃、中小企業に厳しくお伝えしています。

今回のような動機で、
生徒さんに、ヘンテコな都市伝説を押し付けると
「そんなところに通うのはやめよう」と
反発を受けるだけなのです。