本日は、平成26年(2014年)1月25日土曜日
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント 中小企業診断士の立石です】

土日・祝日のテーマは「バラエティ」です。前回の日曜に引き続き、私が新卒で入社した株式会社キーエンスの話題です。当時のキーエンスは中小企業から大企業へ飛躍する頃でありました。現代の中小企業経営者に参考になることも多いと思います。私の頭の中の記憶を綴りますが、もう四半世紀以上過ぎたので、ボンヤリした内容かもしれません。最近は何事につけ日記を書いておけばよかったと後悔する日々です(笑)

本日のお題「所属する事業部が決定される」
1987年(昭和62年)5月に営業所に配属。当時キーエンスには3つの事業部があり、一般的な会社と同じで、同じ営業所内に事業部ごとの販売グループが存在する形をとっていました。
ほどなく自身が所属する事業部、今後どの製品を販売するのか申し渡されました。担当事業部の機器の学習を専門的に進めながら、その販売グループに入って、先輩方との同行訪問等で直販営業を学んでいきます。私は、当時のキーエンスで最も高精度で高額な機器である精密計測機器を扱う事業部の営業担当となりました。原理、用語etc…キーエンス主力の商品であるセンサと異なり、測定機器ということもあって、すべてが難解でありました。本社研修の際「できることなら、関わりたくない機器」と心に念じていたアノ機器群です。

新卒24名の同期の営業担当者で、この機器担当になったのは、私のほかは1名だけだったと記憶しています。「孤独との戦いでもあるな…」と思いましたが、別の営業所に配属されていた、昨年入社の新卒の先輩が、この機器の営業担当で前年度新人セールスのランキングで見事1位になったことを伺って、これから可能性のある事業分野であると自身に言い聞かせました。この先輩には、在職中お電話であれこれ助言や指導をうけたりして、とてもお世話になった記憶があります。

引っ越し直後いっしょに銭湯に行った同期の彼は、基本的なセンサの担当となりました。
製品の単価はキーエンスの製品群では最も安いのですが、市場で使われる数量が多い機器です。
反対に私の担当する計測機器は、金額は高いが数量はセンサほど期待できない。

このふたつの事業部の製品は、カテゴリーも見込顧客もまったく違うのですが、ひとつだけ共通点がありました。それぞれの事業部には、先行する大手競合会社が複数存在していたという事実です。
今後市場全体の成長も見込まれるでしょうが、大手会社との市場シェア競争を戦い抜く必要があります。かつて記述いたしましたが、この入社した1987年(昭和62年)秋、キーエンスは株式上場を控え、さらなる成長のため大手会社との真っ向勝負が既に始まった時期に相当するはずです。私の入社前年あたりより、新卒者の大量採用が開始されたのも、競争を勝ち抜くためであったに違いありません。同期の彼も私と同じ文系出身です。彼はその後、天性ともいえる卓越したコミュニケーション能力で、受注競争を勝ち抜いていきます。私が、ひそかに目標としていた営業担当者のひとりでもありました。

ということで、私はついに担当する機器が決まり、その営業グループに配属されました。このグループで新卒者は私ひとり。責任者の方にとっても、初めての新卒の部下です、いよいよ営業力のある先輩方の指導が始まります。担当地区はまだ決まっていません。次回もキーエンスの新人営業担当者の頃の記憶をたどりましょうかね…

『元キーエンス社員の回想、通算100回』にして、学生さんむけ、社会人むけ、そして経営トップ・事業責任者むけの記事をまとめてみました(コチラをクリックしてください)。