本日は、平成26年(2014年)7月05日土曜日

【東京・四ツ谷の経営コンサルタント 中小企業診断士の立石です。

土日・祝日のテーマは「バラエティ」です。先週に引き続き、私が新卒で入社した株式会社キーエンスの話題です。当時のキーエンスは中小企業から大企業へ飛躍する頃でありました。現代の中小企業経営者に参考になることも多いと思います。私の頭の中の記憶を綴りますが、もう四半世紀以上過ぎたので、ボンヤリした内容かもしれません。最近は何事につけ日記を書いておけばよかったと後悔する日々です(笑)

早いもので、私がキーエンスを退職して25年になります。私の退職後、顔を知る営業所メンバーも数年というスパンですが、続々とキーエンスを退職いたしました。もちろんリストラのような会社都合でなく、私同様に「自主退職」です。私が所属した当時の精密計測機器の販売グループのメンバーも全員退職いたしました。私が退職直前に赴任された責任者をはじめ、お世話になった先輩方、後輩にあたる新卒入社の方。退職した私の後任者のメンバー全員であります(その後、どちらに転職されたかを全て把握しています)。私が密かに目標としていた、基本的センサの販売を担当していた凄腕の新卒同期も「石の上にも3年」の公約通り、私の退職1年後にキーエンスを去り、別の業界に進みました。当時の営業所のメンバーは、退職者の後を追うように同じ会社に進まれる方もいて、所属していた営業所は、草刈り場の様相を呈していたのかもしれません。しかしながら、相当数の退職者がいても、会社自体は周知の通り、その後も急成長を続けるわけですから、キーエンスの仕組みがしっかりしているのは間違いなさそうです。
当時、私が所属したキーエンスの営業所では
◆世間相場よりも間違いなく高収入
◆残業代は全額支給
◆土日出勤はほぼ皆無
◆深夜・徹夜勤務は皆無、残業はほとんどの場合21時台まで
◆GW・夏季・年末年始、3度の長期連続休暇付与
◆新人教育に熱心な先輩方
◆厳しいながらも一丸となって頑張ろうという販売グループの責任者とリーダー、メンバーの一体感
◆あたりまえですが、お客さまの満足を得て注文を頂くまっとうなビジネス・・・
このブログで何度も繰り返していますが、キーエンスは今でいうブラック企業とは無縁です。
しかも、退職された方のほとんどは、私同様に転職先では収入が相当下がったはずです。場合によりキーエンス時代より労働時間が増えているケースもあります(私自身もライバル会社に転職して、対キーエンスを含む販売競争がし烈になった際には、キーエンス時代にありえなかった休日出勤をせざるを得ない状況も、正直言ってありました)。私が退職した当時のキーエンスは、他社より勤務条件があきらかに良いはずなのですが、それでも当時の営業所では退職者が続出したわけです。
優良企業のキーエンスで退職者が続出することは、まるで七不思議のようでありましょう。
特に、社外の方は不思議に思われるようで、退職直後に「何故? ”いい会社である” キーエンスを退職したのか?」という質問を浴びせられることもありました
(素朴な疑問というより、たまに冷やかしというか
意地悪な意思で、質問する人物には閉口してしまいますが・・・)。
それに対する答えは、ただひとつです。
感情的な反論は不要です「(あなたもキーエンスに入社して)同じ環境を体験されれば理解できるはずです」。それ以外の、それ以上の回答はありません。
相手によっては、口には出しませんが、
「若し、キーエンスに偶然に潜り込めても、貴方レベルが、
3ヶ月間連続勤務できれば大したものてすけどね」と、こころの中で
切り返していました。
退職する従業員の側が、もともと会社勤めに向いていないのでは?」というニュアンスで詰めてくる人(輩:やから)もいました
(ほとんどが、心根が正常でない人物からの質問です)。
当時は、相手にしたくもないので一切反論しなかったのですが、
ここで初めて事実を申し上げておきます。
私の所属した営業所のメンバーで、転職された方の消息を聞く限り、その後さらに職場を変えるという方を聞いたことがありません。
それぞれの新天地で活躍されていることはもちろん、責任ある地位につかれている方があまたいらっしゃいます。まさに会社勤めに適正のある方ばかりです。顔を知る元キーエンス社員で転職後に退職したのは、退職後10年の会社勤務を経て、独立した私だけだったと思います。(私のプロフィールはコチラ

『元キーエンス社員の回想、通算100回』にして、学生さんむけ、社会人むけ、そして経営トップ・事業責任者むけの記事をまとめてみました(コチラをクリックしてください)。