本日は、平成27年(2015年)6月07日日曜日
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント 中小企業診断士の立石です】

土日・祝日のテーマは「バラエティ」です。先週に引き続き、私が新卒で入社した株式会社キーエンスの話題です。当時のキーエンスは中小企業から大企業へ飛躍する頃でありました。現代の中小企業経営者に参考になることも多いと思います。私の頭の中の記憶を綴りますが、もう四半世紀以上過ぎたので、ボンヤリした内容かもしれません。キーエンスを退職して、当時のライバル会社に転職した後も含めて、最近は何事につけ日記を書いておけばよかったと後悔する日々です(笑)

繰返しになりますが、BtoB(企業間取引)・訪問型営業のビジネス分野で、近い将来、二歩先を行くキーエンス級の強いライバル会社が、次々に出現すると予想いたしました(詳細はコチラをクリック)。そういった事態を予想して、平時のいまから「一歩前進して備える」ことをオススメしているわけです。もちろん、一歩進めることができれば、それは同業の会社に対して一歩差をつけることを意味します。すなわち、競争力が確実にアップするのです。

前回のブログ(コチラをクリック)で、私がキーエンス新卒入社・直販営業時代に体験した、顧客訪問時に外出報告書(いわゆる世間一般の営業日報に相当)というツールを用いた、営業担当者の短期育成の手法について綴りました。
今回は、そのツールである「外出報告書」について語ります。私がキーエンスに勤務していた1980年代後半当時は、「外出報告書」に記入された中身について、詳細な分析(いわゆる営業担当者の行動分析)をしていなかったような気がいたします。
当時、外出報告書の利用については、上司との面談・指導による営業担当者の育成の他、事前に訪問目的を明確にする、移動時間も考慮しながら訪問件数を増やすよう意識させる効果もあったと思います。特に新人に対する運用では、外出訪問に際しての心がけ、いわゆる「いい習慣」が身についたと思います。キーエンスの営業部門では、世間一般の会社のごく一部で見られる、上司や周囲に声もかけず、思いついたように外出したりすることはもちろん、「カラ出張」や「カラ外出」などとは無縁であります(もしカラ出張のような不正があれば、キーエンスでは大事件です)。
外出報告書には、訪問予定や訪問実績の記録が残ることになります。記載されたそれらの情報分析をすること自体は、どこの会社であれ不自然なことではありません。
分析
あくまで予想なのですが、私が退職した後のキーエンスでは、外出報告書の詳細分析を実施していると思います。営業成績の良い担当者の行動パターンを読み取り、全員がそのレベルになるよう検討されていると思います(いわゆる高いレベルの標準化)。勤務していた当時、例えば、訪問件数を重視する事業部、客先滞在時間を重視する事業部のそれぞれが、ボンヤリと浮かんできます。
おススメする日報の活用法
日報をどう活用するか、企業によってその手法はさまざまであります。営業担当者に「カラ出張」や「カラ外出」などの不正をさせない管理に用いる方法もありますが、私の場合は視点が違います。キーエンスのような強い会社に一歩近づくには、まずは、営業部門全体の業務改革に活用すべきだと思っています。業務改革を図ることで、売上伸長で高い利益を獲得する機会を得ることになるからです(特に、新規事業・新分野参入の際には、経営トップにとって最も重要な視点となります拙著の書籍で綴っております:詳細はコチラをクリックしてください)。
ところで、みなさんの会社では、営業担当者の行動を分析されたことがあるでしょうか?キーエンス級の強い会社に二歩遅れた会社では、全く手つかずだと思います。市販のノートや表計算ソフトを利用した日報で、記録内容が、日付、訪問先、概略を記載程度では、分析に活用することは絶望的です。まず共通のフォーマットを作成する必要があります。
私が提唱する営業部門の業務改革という視点では、日報のフォーマットに記載すべき内容は、キーエンスに勤務していた当時の、ぼんやりとした記憶に残る書式とは全く異なるものになっています。記入すべき項目は、意外と少なく簡略なものとなります。管理すべき項目の視点(切り口)を変えれば、日報や顧客ニーズのフィードバック等の、フォーマットの中身自体もガラリと変わるものです。
なお、分析は情報にもかかわることで、ITを導入する必要もありそうですが、後回しでよいと考えています(利益を上げてから投資実施)。まず簡単な手法でトライしてみて、本当に必要な項目を絞る(余計な項目の分析はしない)。その後にITを導入すればいいのです。
ここで余談です。これも個人的予想でありますが、キーエンスの営業担当者による外出報告書への訪問実績の記入は、原始的なようですが、いまも手書きであるに違いありません(スマホ等の機器による入力は実施していないと思います)。「経営上、本当のムダは何か?」について、現在のキーエンスが私と同じ考えをお持ちであれば、この予想は間違いなく正解だと思うからです。

今回も繰返し申し上げます。
「ある日突然、キーエンス級の強い会社がライバルになった時、対処できますか?」

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