本日は、平成28年(2016年)2月11日木曜日(祝日)
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント 中小企業診断士の立石です】

私が新卒で入社した株式会社キーエンス関連の話題です。
当時のキーエンスは中小企業から大企業へ飛躍する頃でありました。
現代の中小企業経営者に参考になることも多いと思います。私の頭の中の記憶を綴りますが、
もう四半世紀以上過ぎたので、ボンヤリした内容かもしれません。キーエンスを退職して、当時のライバル会社に転職した後も含めて、最近は何事につけ日記を書いておけばよかったと後悔する日々です(笑)

BtoB(企業間取引)の分野で顧客が工場。キーエンスのようなFA等の機器を扱う企業では、
【新規顧客の開拓は、とても難しい】というのが常識です。
一方、苦労して新規の取引が実現すると、製品や納入後の対応に大きな問題が無い限り、リピート注文(同一商品の繰返し注文)という、嬉しいボーナスも期待できる場合があります。

リピート注文は、営業担当者にとっては、新規開拓よりハードルの低い業務でもあります(納入後、長期的な密なフォローをしていないのに、突然のリピート注文で、大口案件を頂く経験をされた営業担当者の方も多いと思います)。

世間では、このリピート注文のみで売上予算を構成(悪く表現すれば、あぐらをかいて)、営業担当者が新規開拓を全く行わない会社もあるようです。苦労を伴う新規開拓を実施せずとも、毎年売上予算が達成できるのであればハッピーです。しかし、その幸福も恒久的に継続していれば最高なのですが、資本主義の市場原理が許してくれません。常にライバル会社が後発参入する可能性があるからです。
(一世代前の先輩・先人の苦労による)成果(リピート注文)のみを引き継いで存続している企業の場合、後発にキーエンスのような強い会社が参入してくると、受注競争にいとも簡単に破れ、取引顧客は短期間で激減します。いまさらになって『新規取引顧客を増やせ』と騒いでも、新規開拓のノウハウを先人から継承されておらず、とり返しのつかない状態となります。

私のキーエンス勤務時代。直販営業担当者全員に等しく課せられた『新規取引先を増やすこと』に邁進(まいしん)しておりました。さらに、基本的センサや、私が担当していた精密計測機器の事業部門は「市場への後発参入」でもあった為、当該営業担当者には先行会社との競合案件で、必ず勝利することも求められました。
当時のキーエンス。新規取引実現後のリピート注文については、成長企業には共通している独特の取扱いがあったとも思います。すなわち、定期的なリピート注文が見込まれる顧客だと判断されると、予想されるリピート注文の金額分は、ベース(「見えている数字」とも表現されたような記憶があります)として、当初売上目標予算に【確実に上乗せする】という方向に、シフトしていった時期だったと思います。特に大口案件については注視されました。結果、営業担当者は売上予算達成のため、常に新規開拓に注力する必要があるのです。一見、キツイようですが、リビート注文だけで売上予算を達成する「楽な営業担当者」は存在しえない(おしなべて全員が、常に同じ業務負荷となる)為、評価面で不平不満が出にくく、同時に会社の業績も向上するのであります。

あれから30年近く経過した、経営コンサルタントとしての私の活動。その中で、経営相談等を行う中小企業対策実施機関や、個別企業からのご依頼で、ただいま現在も企業むけの研修やセミナーの講師を複数案件、拝命いたしております。BtoB(企業間取引)・顧客訪問セールス型企業の重要な課題は売上伸長、それを実現する【新規取引先を増やしたい】いう願いに変わりありません。
黙っていても元社員というプロフィールで、質問されるのが「キーエンス」の話題。高い利益(営業利益率50%以上)の最前線の営業部門について、ご興味をもたれる場合も多いです。「新規開拓の能力に優れるキーエンスの営業部門を目標としたい」と思われるのは、経営トップ以下全営業担当者共通の願いかもしれません。では、世間一般の会社より高いレベルにあることは間違いないとされるその目標ライン、キーエンスの新規取引を実現する営業部門のパワーは、どの程度なのでしょうか?今回、初めての試みですが、数値化にトライいたします(もちろん私見です)。
営業担当者を100点満点で評価するとします。
評価項目は、【いまある取扱商品で、新規顧客との取引を実現する能力】といたします。すなわち、直販営業担当者としての自己完結能力(新しい見込顧客を探す→アプローチ→折衝→ライバル会社との競争に勝つ→受注できるまでのスキル)であります。
・合格ラインは世間一般と同じく60点とします(ちなみに、国家資格である中小企業診断士の一次試験合格基準も60点以上です)。
・営業担当者を、無作為に10名抽出して(当然、優秀な方、そうでない方が混在します)、10名×100点の1000点満点であります。

みなさまの会社と、キーエンスについて総得点を予想してみてください。私見による試算、以下は次回に。