本日は、平成28年(2016年)5月5日木曜日(祝日)
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント 元キーエンス社員、中小企業診断士の立石です】

「新規取引先を増やすには?」というテーマで、元キーエンス社員の経営コンサルタント(中小企業診断士)である私が、ご相談を受けた場合・・・
営業研修資料写真はイメージです・・・

BtoB(企業間取引)の製造業・卸売業・顧客訪問セールス型のビジネスにおいても、経営者の皆さまは『新規取引先を増やすには?』と、日々お悩みの場合も多いと思います。
ご相談を受けた経営コンサルタントの側からは、さまざまな視点・切り口での助言があると思います。
例えば、ウェブ広告や展示会に出展する等のPR活動に注力することや、営業担当者のスキルアップ(例えば、研修の実施)等々でありましょう。
新規顧客獲得件数に差がでる要因のひとつとして、直接お客さまと折衝する営業担当者のスキルの差があります。
本日は、私が営業担当者のスキルとして重視している「ヒアリング能力」について、綴りたいと思います。

BtoB(企業間取引)の分野で、他社に無いオリジナル商品(独占商品)を展開している企業では、ひと昔まえの高度成長期にあった、営業スタイルでも十分通用すると思います。
一例として、お客さまから引合があり →訪問してカタログを提示 →お客さまに対して尋ねることは「(カタログの内容について)質問はありますか?」が中心。
まさに「買いたければ、どうぞお買い上げください」という殿様商売のスタンスです。

ところが、おいしいとされる商売には、必ずといっていいほど、後発参入のライバルが登場いたします。先行企業が殿様商売だと、後発企業は「お客さま第一」を販売活動に盛り込むことで、優位に立ちます。
競争環境に突入して失注が重なると、殿様商売ではマズイという反省からか、営業担当者個々の【人間性】という武器(ツール・手法)で自分を売り込み、顧客との関係強化を図られる場合もあります。営業担当者の人間性という強みは、営業力の証しでもあり、あることに越したことがないのですが、ヒアリング能力というスキルには、それをも上回るパワーがあります。理由は、営業担当者のヒアリング能力は、新しい顧客を増やす・売れる商品を開発する【強力なマーケティング力】に他ならないことと、そしてキーエンスの好業績がそれを証明しているからです。

営業担当者が「ヒアリング能力」に長けていると、現有製品の拡販に貢献するとともに、今後開発すべき新商品の情報(ニーズ)を数多く察知します。
つまり、お客さまへのヒアリングという活動は、現在の(短期的な)成果を得ることはもちろん、中・長期的な成長を見据えた、必要な取り組みともなります。

キーエンス勤務時代(1980年後半~退職まで)は、ヒアリングすべき情報項目の内容・数ともに、営業部門でバラツキがあったと思います。
特に所属する事業部門、教育を行う直属の上司の方針・スキルに依存される感がありました。
その後、ライバル会社のアンリツに転職してからは、懇意にしてくださる取引先から『競争相手となるキーエンスの営業担当者のスキル・活動』を、ヒアリングできる機会に恵まれました。
キーエンスの新規顧客の開拓手順や、市場ニーズを把握する手法を継続的にウオッチしていると、営業担当者のほぼ全員が「ヒアリング能力」を身につけているとともに、【お客さまへのヒアリング活動】を営業部門全体のルールにしていると読み取れました。まさに、 以前綴った営業担当者のスキルにバラツキが無く、全員が70点(ミスは絶対にしない・プロの一軍の試合に例えれば、必ず送りバントを決める)というレベルです→詳しくはコチラをクリックしてください。
繰り返しますが、正直言ってこれは脅威でありました。もちろん、指をくわえて見ているわけには参りません。こちらの方も、キーエンスの上を行く手法を日々模索していたのであります。
かつて綴った、独自の【顧客情報管理システムの運用】(詳しくはコチラをクリックしてください)も、その効果的な対策のひとつでもありました。

What(何を、お尋ねしますか)? その情報項目とは何?

キーエンスが、高いレベルに標準化されたスキルで、お客さまに、日々ヒアリングしているというのは、ライバル企業でも既に把握されていることと思います。
それでは、お客さまに一体『何をヒアリングするのか?(必要な情報項目は何か)』が、重要になってくると思います。
提示される具体的な情報項目は、企業に助言する側の経営コンサルタントのスキルによって、異なってくると思います。
私の場合、営業研修(正確にはマーケティング研修に分類すべきかもしれません)において、『新規顧客を獲得する手順』がテーマである場合、可視化して必ずお伝えしています。その数は、会社勤務時代(特にアンリツ勤務時代)に培った11項目です。内容は、それぞれの業界の特有の打ち合わせ項目(技術仕様等)ではありません。BtoB(企業間取引)の製造業・卸売業の分野で、業種を問わず重要な共通項目であります。
もちろん、そのひとつに【お客さまのニーズ(の把握)】という項目があります。それは、他の経営コンサルタントの方からも、同じく提示されるでしょう。
では、ここでお尋ねいたしますが、営業担当者がヒアリングすべき情報項目を、お客さまにどのようにヒアリングしますか?つまり、きちんと回答を得られる質問ができますか?(その具体的なスキルをお持ちですか?)という質問です。

How(具体的に・どのように)? 回答率の高い尋ね方とは? 

ヒアリングを実施しても、相手(お客さま)がいるわけで、すべてのお客さまから回答を得られるとは限りません。キーエンスの優秀な営業担当者でも、有効回答を100%得るという方は、存在しないと思います。
例えば、前述のお客さまが欲しいとされる商品やサービス、そのニーズに関するヒアリング。
ヒアリングに成功して獲得できた顧客ニーズは、キーエンスの新商品のように高付加価値が見込まれる、まさにお宝情報となるやもしれません。但し、ご経験されている方も多いと思いますが、セールスの実戦の場面では、そう簡単に回答(ニーズ)を聞き出せるものではありません、ありきたりな『 何か欲しいものありませんか?』『何かニーズありませんか?』といったレベルの低い質問では、有効な回答を得ることが難しいからです。
故に、回答率の高かった質問の方法(成功のスキル)を、営業部門で共有してルール化することも必要です。
営業担当者のヒアリング能力を高めて、その活動を営業部門でルール化できると、現有製品の拡販や、顧客ニーズにマッチした商品の開発といった、新規取引先を増やす手順につながることが期待できます。

以上のような、業績の伸長を期待できる仕組みを構築するにあたっては、そのスキルを持った経営コンサルタントにご相談されることも一案です(あれこれ自社で試行錯誤して時間を浪費するより、すみやかに導入できるからです)。
もちろん、私は、BtoB(企業間取引)の製造業・卸売業、顧客訪問セールス型企業の支援を専門・得意分野とする経営コンサルタントですので、きっとお役にたてるものと思っております。

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