本日は、平成28年(2016年)12月30日金曜日
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント 元キーエンス社員、中小企業診断士の立石です】

本日も、みなさまの会社が「本当はできるはずのこと」です

今回も【フラットな組織】について綴りたいと思います。

形だけは、キーエンスのようなフラットな組織となっているものの、会社によっては、プレイングマネジャーたる各責任者が、クタクタに疲弊している場合もあるようです。その原因は、前回綴りました不要な業務(かつてご登場頂いた、社長さんのお言葉を借りて【くだらねえ業務】と表現させて頂きます)の存在です。
そして、いまひとつ。決済を全てプレイングマネジャーに依存しすぎているという点も、あるかと思います。

【権限委譲】・・・カッコいい言葉ではありますが・・・

確かに現場任せは効率的であり、正解であります。現場のプレイングマネジャーの、まさに現場感覚の判断で、部下の申請や相談に対応することは正しいことでしょう。しかしながら、部下の申請や相談業務への対応が多すぎると、確実にパンクします。結局、経営トップが、権限委譲という大義(タテマエともいう)の下、現場に負荷を押し付けているというケースも存在するのです。

重要な【経営トップと同じ判断基準】

対応策はひとつです。プレイングマネジャーはもちろん、全社員に経営トップと同じ判断基準を周知・共有することです。担当者自身も経営トップと同じ判断基準で、きちんと考えていれば、上司たるプレイングマネジャーも、時間のかかる『どのようにすべきかのアドバイス』てはなく、可・否のみの一発回答で済むわけです。もちろん、きちんと考えて出された申請・相談のほとんどは、『OK』の回答となるはずです。

経営トップの判断基準 ワンマンとトップダウンとは異なる

私がキーエンスに勤務していた当時・・・創業者の講話を回想すると、とにかく【何事も、しっかり考えてから行動する】ことを強く求められていたと思います。もちろん考える際には、明確な判断基準がありました。経営トップと同じ判断基準は、ワンマン感覚(恣意的・主観の入った)の内容では、面従腹背があったりして機能いたしません。全従業員が理解・納得できるものであることが必要です。それこそが【ロジカルなルール】であることに間違いありません。。そのルールをトップダウンで実践したのがキーエンスです。実のところ、【ロジカル】なルールで業務を進めることは、【きちんと考えて行動する】ことを加速させます。実は。【くだらねえ業務】(残業)も、見る見るうちに減っていきます。経営トップがいちいち関与しなくても、現場のプレイングマネジャーが考慮しなくても、自動的に進むのです。キーエンスの好業績がそれを証明しています。