本日は、平成29年(2017年)5月2日火曜日
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント 元キーエンス社員、中小企業診断士の立石です】

本日5月2日は、30年前キーエンスに新卒入社後、赴任先に引っ越した日。
そして、その地のクライアントに経営相談で、本日訪問いたします(本当)。
(もちろん、キーエンス勤務時代の顧客ではありません)

30年前の本日5月2日は、初めてのひとり暮らしスタートで、緊張感があるのみでした。
まさか数年後に退職して、
ライバル会社のアンリツに入社(アンリツはキーエンスに入社後、先発・高精度のライバル会社として初めて知った企業でした)、
そして、会社勤務を卒業して、経営コンサルタントとして活動。
さらに、中小企業診断士として当地のクライアントに、本日訪問することなど、
予想さえしていなかったのです。
単なる偶然でしょうか?いや運命かもしれませんね。

本日は、私が営業担当者の育成に必要だと確信したこと(スキルとノウハウは、ロジカルであればこそ教育効果が高い)

アンリツを退職する寸前のことです。前年度に新卒入社・営業経験の浅い方がいました。
20年ほど前の出来事。既に時効ということで公開する旨、ご勘弁頂きたいのですが、営業担当者としての彼に対する周囲の評価は、 どうも芳しくなかったと思います。
その理由は【声も小さいし、押し切る強さが無い・・・】とやら。
私は、正直違和感を持ちました。
BtoB(企業間取引)の営業担当者に必要なスキルは、
声の大きさ、押し切る強さは無関係とは言わないまでも、
必須要件では無いという持論があるからです。
昔も今も、私の頭の中には【気合いで注文とって来い】は、絶対にありえないのです。

少々興味があって、当人に声をかけました。
まず、自身で確認したかったのがマインド。
心根の腐った人物なら、もちろん関わりたくありません。
ところが、少し話しただけで【営業担当者としての素地】は
異様に高いレベル(きっと、キーエンスの新人に近い)。
このまま放置するには、大変もったいない人物だとわかりました。
彼の悩み・課題は『どうやって折衝していいのか?』等、単に『やり方』を知らなかっただけなのです

そこで、会社勤めの最後の恩返しとして(頂いた御恩は、コチラをクリックしてください)、
個別に教育しようと考えました(周囲に全く話していなかった退職を、数か月伸ばすことにしました)。

直販の営業担当者ですから、お客さまとの折衝力もキーとなります。
折衝力次第で売買契約が成立しない場合があります(受注に至らない)。
契約自由の原則であることと、高額な商品であることもあいまって、
条件によっては、買い手はもちろん、売り手から【お断り】というシーンも、
当時は存在していたと思います。

営業経験ありの方なら、お気づきだと思います。
断るのは契約するより、簡単なことだと。
会社勤務時代の私は、よほどの相手でない限り、
【お断り】は最後のスイッチとしていました(キーエンス勤務時代に、
行動指針で躾けられた内容です)。
余談ですが、キーエンス退職してアンリツに転職した後も、ずっと同じ想いでいました。
その理由は、現在の立場と違って、
会社勤務の営業担当者は、確実に目標利益(わかりやすい例で言えば、自分以外の事業に関わるたくさんの従業員の給料)を、確保する必要があるからです。

そして、彼の直近の商談。聞いてみれば、迫力のある社長さんへクロージング訪問の予定。高額商品で競合案件。
フツーの営業担当者なら、1回の折衝で契約に至らないはず(後で、上司が同行云々かも)・・・声が小さめの彼に、キーエンスの新人時代に受けた指導(訓練という言葉が妥当かもしれません)を、そのまま実施するのはキツイだろうと考えていました。
そこで、相当の部分をフィルターで除去して、キーとなるロジカル(心理学)な
折衝法のみを伝授しました。

大丈夫かな?うまく実践できるかな?と思いつつ、送り出しました。
そして、帰社した彼に尋ねると「(言われた通りに折衝したところ、即決で)ご注文いただけました」。
彼ひとりで(独力)で完結させたのです(迫力ある社長さんを、よく説得できたな・・・驚)。
その後も、いくつかのロジカルなスキル・ノウハウを伝授するだけで、
お客さまのウケが更に良くなります(取引先の某大手企業では、【対応のいい方がいる】との口コミによる紹介→指名電話が殺到)。
彼の顧客対応力が急伸したのです。
私が退職した後、噂を聞けばITバブル崩壊の不況下であっても、
目標予算を連続達成とか。
きっと、営業という仕事を天職だと感じられたはずです。
その後、しばらくお目にかかっていないのですが、いま現在を知りたいところです。

以上の経験で、私は確信しました。
営業担当者のレベルを最速で上げるには、威勢がいいとか、物静か(精神論・根性論に通じる)にこだわる必要はない。
ロジカルな思考で構築されたスキル・ノウハウの伝授が、メインであるべきだと。

経営コンサルタントとして独立した後、しばらくして
経営相談とは異なる、営業研修の講師の依頼がありました。
当時、初めてのテキスト制作に、相当悩みました。
ところが、当時の彼に何を伝授したのかを回想した後は、スムースに進みました。

精神論、根性論は一切無しのロジカルな内容だったからこそ、
アプローチから受注までの各プロセスで教育した内容が
次々と項目が思い出され、再現できたわけです。

現在、営業研修で講師の立場となった場合・・・私は、受講生の方が眠くならないよう、
大きい声で話すよう努めます。
ただし、その内容は受講される方が
【陽気な人・ 陰気な人】、
【おしゃべりな人・ 寡黙な人】、
【口達者な人・口下手な人】とは一切関係なく、
誰もが実践できるものとなっています。

その理由は、お伝えする内容が、ロジカルなスキル・ノウハウであるからです。
【できる・できない】という能力は、全く必要ありません。
誰にでもできること(但し、一般的に知られていないこと、ライバル会社の営業担当者が身につけていないこと)を、
単に『やってみるだけ』のこと、台本を覚えるようなものです。

研修の場で、受講される皆さまに、毎度同じことをお伝えしています。
『資料を見返してください、難しい内容なんて、ひとつもないですよね』
『他社に差をつけるスキル・ノウハウなんて、
知っているか、知っていないかだけの違い、そんなレベルのものです』と。

ロジカルなスキル・ノウハウ提供による経営力強化プログラムの、
(第4回)は、もちろん以上に該当します。
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