本日は、平成30年(2018年)1月6日土曜日
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント 元キーエンス社員、
中小企業診断士の立石です】

本日の記事は、残業代の話題です。
私が、キーエンスに新卒入社した時代の記憶です。
但し、あくまで30年前のシーンです。
勿論、現在のキーエンスがどうなっているか、
退職した私には、知る由もありません。

残業時間を巡るブラック企業の手口
(汚い遣り口)

ブラック企業を巡る報道を、多々耳にしますが、
その遣り口(ヤリクチ)は、昔も今も変わらないようです。
悪徳商法のように、同じパターンとして繰り返されています。
特に多いのが、タイムレコーダーなどの正確(公正)な記録機器を使わず、
各個人が手書きで勤務時間を記録。
会社の指示で、連日定時退社を装ったり、
少ない残業時間を計上。
実態は、勤務時間記録を大幅に上回る
長時間のサービス残業を強制する手法です。

もちろん、業績向上の為に、
やむをえない残業もあるかもしれません。
BtoB(企業間取引)の製造(卸)業・訪問セールス型企業におかれましては、
ここはひとつ【働き方改革】の一環として、
残業ゼロ(もちろん管理職の方も)で、
新規取引先を増やして、
売上高(利益)伸長を目指す、経営コンサルタント(中小企業診断士)立石の手法を、
是非ご検討頂ければと存じます(詳しくは>>>コチラをクリックしてください)。

1分単位で勤務時間を
正確(公正)に記録していたキーエンス

さて、私が1987年(昭和62年)に新卒入社したキーエンス。
以上のような、ブラック企業とは無縁です。
『残業代は会議・研修でも全て支払う』という、
会社説明会で創業者が語られた、偽りの無い方針と、
(会社説明会の記事は、>>>コチラをクリックしてください
それを実行(運用)するためでしょうか、勤務時間を正確に記録するタイムレコーダが
各営業所にもありました。
(当時は、個人別のタイムカードを差し込めば、ガチャン!と大きな打刻音。
例えば7:58のように、きちんと1分単位で印字されます)。
タイムカードには、出社・外出・帰社・退社それぞれ4項目を時間記録します。

職場(営業所)では、スーツの上着を脱いで、
会社から貸与される、専用のジャンバーに着替えます
(現在の国際展示場でのキーエンスブース。
説明員の方の、きわだつ『白のジャンパー』を
見かけた方も多いと思います)。
私が勤務していた当時は、白でなくクリーム色だったような・・・・

営業所に赴任した初日。
最初に教育を受けたのが、タイムカードの打刻手順。
ただ押せばいいという、モノでは無いのです。
出社時と、外出先から戻った時は、ジャンバーに着替えてから打刻
退社時と、外出する際は、打刻してから上着に着替える
(まあ、細かいと言えば細かいことですが、
キーエンスのルールとして全員が守ります。)

営業所で終日勤務した場合(外出無し)、私の退社時間は、かつて綴りました通り、
ほとんどが21時台(タイムカードの記録)でした
(記憶では21:03という打刻が一番多かったと記憶しています)。
一方、外出(顧客訪問)時は、デモ機の返却があるので直帰せず、
必ず営業所に戻ります。遠方の地区を担当していましたので
簡単な残務処理を終えての退社時間は、22時以降・・・
そんなことは、ザラにあることでした
(私の担当地区の話題は、>>>コチラをクリックしてください)。

キーエンス退職後、ライバル会社のアンリツに就職。
勤務初日に混乱した残業時間の定義

キーエンス退職後に、転職したライバル会社のアンリツ
(アンリツに就職した経緯は、>>>コチラをクリックしてください)。
入社した初日のお昼。
先輩にお連れ頂いた本社地下の社員食堂で、
並んでいるときのことです
(当時、キーエンスの本社には無かった社員食堂ですから、
ウキウキ新鮮な気分、憧れの?真の会社員気分を満喫です。
初日は、歳の近い先輩から有りがたくも、
お蕎麦を御馳走になった記憶があります)。

このときの立ち話で、
ずっと忘れられない(実は混乱した)、先輩からの質問が2つありました。
そのひとつが、労働時間についてです。

当時のアンリツの勤務時間は、
キーエンスと同じ8時30分~17時15分(定時の場合)
定時後も同じで、17時15分~17時45分は休憩時間
(休憩は残業代支給の対象外、どこの会社でも同じはずです)

先輩から『(キーエンス勤務の時)いつも、どれくらい残業していたの?』
私は、質問の趣旨を勘違いしたようで、
給与明細に反映される『残業代』でお答えしました。

『毎月だいたい50時間チョイです。
60時間超えというのは、滅多に無かったと思います』。
その時、先輩は頭の中で、
1ヶ月あたり(土日休みとして)平日20日間前後の勤務
(残業50時間÷20日間=いちにち@2.5時間の残業)で計算されたようで
『毎日、夜8時台には帰れるってこと?』、
キーエンスは、意外に激務では無いな?と
思われたようです。

即座に私が『いいえ、退社するのは、だいたい21時台です』。
対して先輩が『えっ?残業代カットされてたの?』
その質問に、一瞬考え込みました。
ほどなく、当日の朝一番に対応頂いた、人事担当者の方からの、
説明を思い起こして納得いたしました。
その実は、アンリツの残業代は1分単位で支払われる。
一方、キーエンスでは、独自の残業代の計算等々があって、
その差異がでるのだと。

残業代の計算は【30分単位】

前述の通り、キーエンスの勤務時間は8時30分~17時15分(定時の場合)
実質の労働時間は、前述のタイムカードで正確に記録されます。
但し、残業代として計算されるのが『30分単位』というルールでした。

定時17時15分終了後~17時45分は休憩時間。
17時45分からの勤務が、残業時間としてカウントされます。
例えば、
18:15分に退社(打刻)すれば、残業代が30分(0.5H)
18:45分に退社(打刻)すれば、残業代が1時間(1H)
ところが、18:44分に退社(打刻)すれば、残業代が30分(0.5H)、
つまり30分未満(29分以下)は切り捨て、
残業代にカウントされない(支払われない)のです。
なお(余談になりますが)、実際に18時台に退社できるということはありませんでした。
遠慮なく、堂々と19時前に退社できたのは
キーエンスを退職した当日のみです。
(詳しくは、>>>コチラをクリックしてください)。

同じ計算手順になりますが、
私が終日営業所で勤務した際に、
いちばん多かった21:03退社。その場合は・・・
残業代が3H(17:45分~20:45分)支給で、
18分間が切り捨てということです。

この記事をご覧になっている方の中には、
ルール通りに切り捨て無しの、21:15ピッタリに退社
(残業代3.5H支給)すればいいのでは?とお考えかもしれません。
当時の本音は、残業代云々より、クタクタで1分でも早く帰りたい・・・正直そんな想いです。

また、現在ほどコンビニや外食産業のメニューが充実してなかった時代です。
22時に閉店する、いつものお店(喫茶・軽食)で夕食を採っていました。
21:03退社の帰り道、入店時間がちょうどいいという都合もありました。

逆に、残業代が3Hピッタリの(切り捨てが無い)20:45(8時台)に退社すれば?というお考えもあると思います。
これは、強制はなかったものの、なんか帰りずらい・・・
ルールとして残業食の制度を利用した場合、20時以降退社なら
何の問題も無いのですが・・・(残業食の制度についての関連記事は、
>>>コチラをクリックしてください)。
私の退社時間前後が、営業所の平均的な退社時間だったと思います。
もちろん、反省会開催の場合(詳しくは、>>>コチラをクリックしてください)、
21:45分以降退社(残業代が4H越え)というのは、当時よくあったことです。

現在も残業代の計算は【30分単位】?

現在、世間一般では勤務時間の切り捨ては、
大問題となるようです。
ちょいと以前の報道で知ったのですが、
小売業でアルバイトする方の賃金計算が、
既記のキーエンスと同じ【30分単位】のルール。
結局、問題提起されて騒然となったようです。
結果、1分単位での残業代支払を適用すると・・・

正当な権利意識を持っていると(当然そうあるべきです)、
私が勤務していた当時のキーエンスは、問題だったかもしれません。
ただし、コンプライアンスを重視する現在のキーエンスでは、
既に改定されていると思います。
そして、万一改定されていなくとも、
ことキーエンスに関しては、特に問題にはならないと思います。
理由は、当時と違って現在の高い報酬です。
(詳しくは、一例ですが>>>コチラをクリックしてください
さらに、最近の有価証券報告書を見ると
報酬がさらにアップしています。
その視点で見れば、残業代の計算云々なんて、
働く従業員にとって、小さな話に過ぎない
どうでもいいこと)だろうと推察できるからです。