本日は、平成30年(2018年)4月1日日曜日
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント
元キーエンス(→アンリツ)社員、中小企業診断士の立石です】

4月になりました。明日月曜より新年度の企業も多いようですね。
新卒の方が入社。そして、転勤先の新天地でスタートという方も
相当数いらっしゃるのでは?。

20数年前の会社勤務時代。
私も、4月に引っ越しを伴う転勤という経験があります。
キーエンスから、当時ライバル会社のアンリツに転職してから
数年ほど経過した頃です。
ありがたいことに、新天地の赴任先で、
またひとつの「武器」を手に入れました。

私が、B2B(BtoB:企業間取引)・製造業(卸売業)専門の
経営コンサルタントとして、クライアントの皆さまから、
ご支持を頂いている理由を伺うことがあります。
そのひとつが、コンサルティング手法そのものが、
教科書の理論・見聞でなく
『実務経験の裏付けがある』ということだそうです。

会社勤務(キーエンス→アンリツ)時代に、
実務を通じて習得した下記3項目([1][2][3])。
どれひとつが欠けても、現在の自分は存在しえないと思います。
実地で学んだというより、
考える機会・環境を与えて頂き(試行錯誤の毎日)、学ばせて頂いた)」という表現が
妥当かもしれません。
会社勤務時代の私は、本当にすばらしい先輩、上司に恵まれました。
運命とはいえ、ただただ感謝あるのみです。

[その1] 自己完結の直販営業
個人で立案した施策で引合獲得~ライバル会社との競争~受注まで、
他社(他者)に依存せず独りで売り切るスキルとノウハウ
キーエンス勤務時代

凄腕の責任者と先輩方に、営業のスキル・ノウハウを叩き込まれた後、
考えに考え抜いた手順で、ライバル他社はもちろん、
社内の誰もが気づかなかった、最も効率的な販売手法を確立できました。

[その2] 最強チーム時代の『何でも屋さん』
直販営業業務に加えて、他社に無いオリジナル商品の企画や販売促進
その他諸々の業務(アンリツ勤務時代

キーエンス退職後、当時ライバル会社であったアンリツに転職して、
1年経過したあたりに、新しい営業トップ(営業部長)が就任されました。
その頃のメンバーが、対キーエンスとの受注競争に臨み、
最も成果が上った黄金時代だったと思います(最強チーム時代)。
アンリツの製品力という幸運もありましたが、強みは『人』(メンバーに依存)。
再掲となりますが、
その当時のメンバー構成。
トップの営業部長(院卒・開発エンジニア出身・英語堪能・頭脳明晰・営業経験アリ
→キーエンス勤務時代には、そんなキャリアの上司は存在しませんでした)
営業部長の想い出は、
過去の記事(コチラをクリックしてください)。

同じく、私がお世話になった(表現が難しいのですが)
30歳過ぎであられる『番頭格』の先輩。
次いで、年齢順で私、更にお若い方々の構成。
当時、アンリツの社員の平均年齢が40才程度でしたが、
私が所属した部門では、平均年齢ジャスト30才。
若いだけでなく、部長以下「全員が考えて行動する人」。
知恵を出し合う、キーエンス勤務時代と同じです(最高の職場環境!)。
当時のメンバーの業務は、
『対キーエンス』との受注競争に勝利すること。
各担当地区での直販営業
商品企画・・・(新商品続々登場)
>>>例えばコチラをクリックしてください
販売促進
各拠点への営業支援
各種ツールの作成
顧客情報管理
その他、さまざまな雑用(笑)をこなしていた時代です。
正直いって、キーエンス勤務時代に負けない負荷(残業)
いま思えば、いくらでも残業は減らせたのですが・・・
それでも、楽しみながら(日々笑いのでる)、
すこぶる健康的な毎日でありました。

差別化されたオリジナルの新商品が揃ったところで、
番頭格の先輩がご栄転。
その翌年、私も某拠点への転勤が決まりました。
ミッションは、赴任先でも精密計測部門の売上高伸長。
とにかく、新規取引先を増やすこと(これはキーエンス勤務時代と同じ)。
実現にあたって、当然のことながら引き続き対キーエンスという、
し烈な競争が続きます(「まだ、やるの?:笑」)。

転勤先は、キーエンス勤務時代に確か低迷していた地区。
営業成績の良かった私を、テコ入れで転勤させると噂のあったところです。
アンリツに移ってから当地に赴任するとは、やはり運命とはわからないものです。

[その3] 人脈づくり(販売チャネルの構築他)
アンリツ拠点勤務時代

赴任初日のことが忘れられません。
新たな上司となった、直属の営業部長と短時間のミーティング。
方針を伺います。
まず『激励』(世間一般的・よくあることです)。
そして『キーエンスで営業経験されているということで、
何も申し上げることはないけれど、キーエンスと違う手法で、
売上拡大する手法も、チョイと考えてみてください。
例えば卸売等の中間業者さんと連携するなど、人脈構築という手法で
広告宣伝費等の他、キーエンス勤務時代は絶対認められない
「接待交際費」についても、その場で一任されました。

キーエンスほどの高い利益率の企業では無いですが、
当時のアンリツも、黒字企業。
品の無い表現になりますが、
「必要なお金は使って、更に儲ける」という手法は
キーエンスと同じです。
営業部長は『人脈づくりには、時間とお金がかかります。
お金もかけるべきです。
築かれた人脈は、セールスの領域では相当な強みになる』と。
この営業部長は、かつて販売チャネル構築(人脈)で実績を上げた、
まさに神様です。言葉には重みがあります。
『キーエンスのように接待禁止、製品力のみで売るのは原則として正しい。
但し、それに加えて確固たる人脈を構築すれば、ライバル会社は参入できない。
まさに鬼に金棒・翼の生えた虎(無敵)になる』と。

また、この営業部長の方針は【性善説】・【信じて用いよ】。
全くブレがありません。
当時いた部下の成長は、著しかったと思います。

OBとなられた現在も、時々お目にかかっています。
ご本人は「部下に任せただけ、私は何の教育もしていません、
また、性悪説を採用した管理なんて一切不要」と、
毎度、ご謙遜されて笑っておいでです。
(この部長は、拙著にも登場して頂いた方です)
赴任先で、またも「考える機会・環境を与えて頂き、学ばせて頂きました」。
部長の言う【人脈の強み】を体感いたしました。
接待交際も、ある意味で労働時間。
ただ、私としては長時間労働に
カウントするものではないと思いますが・・・

【人脈構築】のおかげで、
当地でも、しっかり結果を残せたと思います。
成果は次回に。

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