本日は、平成30年(2018年)4月5日木曜日
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント
元キーエンス(→アンリツ)社員、中小企業診断士の立石です】

ここ数日間は、まさに【しづごころなく花の散るらむ】
事務所近くの桜は、すっかり散ってしまいました。
かわって、八重桜が咲き誇っています。

それでは、本日のお題。
新卒で入社したキーエンス勤務時代から、
ライバルのアンリツに転職後も、私は【長時間労働】に徹していました。
理由は、ライバル会社に対する有力な戦術と信じていたからです。
本日は、その【長時間労働】について、
180度見方が変わった(脱長時間労働への)きっかけについて、
綴りたいと思います。
皮肉なことに、対キーエンスとの販売競争が
最もし烈であったアンリツの拠点勤務時代
(在任中の4年間、もちろん長時間労働)に気づいたことです。

あらゆる手を打ち、キーエンス勤務時代より長時間労働・・・・
勤務時間は、
キーエンス勤務時代は 8:00~21時台(土日出勤無し
アンリツの拠点勤務時代 7:20~21時台(月2~3日土日出勤あり
決して、働き負けていた訳ではありません。

当時を、現在の物差しで回想すれば、完全なブラックという働き方です。
(名誉にかけて申し添えますが、アンリツはブラック企業ではありません。
単に私が、【自発的に】ブラックな働き方を選択しただけのことです)。
毎水曜日の定時退社制度も
「自身の意思で、無視する場合も多々(権利があれども行使しない)」、
また、土日出勤の請求も一切いたしませんでした。
キーエンス時代のタイムカード制度(関連記事はコチラをクリック)と異なり、
アンリツ勤務時代は、勤務時間は自己申告。
(実労働時間より少なめの申告→ただ、これは強制されたわけでなく、
自由に任せてくれた直属の営業部長が、
労働組合から糾弾されることを回避したいがため
・・・いまで言う『忖度(そんたく)です』:笑)。

実は、転職した当初と違って、
アンリツ在職中に、残業代の支給に制限がかかりました。
営業は、一律○○時間分の手当支給(事実上の残業規制)に変更。
コスト削減という視点より、
いまでいう『働き方改革』を、会社側は求めていたと思います。
この制度の愉快なところは、残業ゼロでも、きちんと○○時間分の手当が
支給されるということ(現在の働き方改革で注目される[自己啓発]
定時後の、ビジネス専門校への通学などにも活用できそうですね)。
もちろん、その気になれば、
私が、同じく連日の定時退社をしても、一切お咎めなどありません。
ところが、(真面目な?)私は、残業○○時間以上を継続
(ズバリ、タダ働きしていました・ハイ)。

【自由に任せてもらって、夢中に楽しめた】アンリツ

そんなブラックな働き方を続けられたのは、
最大の目標である「対キーエンスとの競争に完勝する」を実現するためです。
『大事をなす』ためには、勤務時間やら残業代なんて小さい話し、後回し。
単なるノイズ、どうでもいいとも考えていました。
最近、マスコミで叩かれた複数の外食チェーンのオーナーの思考と、
リンクしているかもしれません(いま思えば、ストイックすぎて恐怖です)。

どうやら、毎月の総労働時間は、
いわゆる生命の危険にさらされていたようでしたが、
不思議と健康への影響は全く無し。
日々、活き活きとしていました。
それは、アンリツ勤務では、キーエンス勤務時代に感じとった
「無用なプレッシャー」の類が、一切無かったからに違いないです。
そして、直属の営業部長のブレの無い方針
→【性善説】【信じて用いよ】に感銘を受けて、
日々過ごせたことも、大きな要因だと思います。
当方からの相談は、随時(始業時間前には、必ず出社されている)
受け付けて頂ける一方、
月例の予算進捗状況等、全社共通の項目以外に、
日々、細かい報告を求められることは、一切ありません。
最強チーム時代コチラをクリックしてください)と、
この拠点での勤務に関して言えば、
【自由に任せてもらって、夢中に楽しめた】・・・
私にとってのアンリツは、そういう理想郷のような会社だったのです。

ところが、この長時間労働に対する私の考え方が、ガラリと変わります。
皮肉にも、キーエンスとの販売競争で気づかされたのです。
私の部門は好調でありましたが、最強チーム時代に比べ、
全社の販売台数が、徐々に減少していることがわかりました。
製品力が明らかに優位(業界最高レベル)なのに、何故?
やはり何か、根本的な原因(間違い)があるはず・・・
結果、前回綴りました『競争戦略』に答えを求めたわけです
>>>コチラをクリックしてください)。

結論として、
ちょっとした工夫】で
①同じ業績(売上高、対前年比△30%超UP)なら、定時退社は無理にしても、
連日18時には退社できる(もちろん、土日出勤はゼロにできる)。
②また、当時の長時間労働を継続していれば、
更なる売上高UP(おそらく、毎年対前年比△200%超UP)が可能だということです。
つまり、キーエンスとの競争では、
(現在、再注目されている)労働生産性向上の視点に着目したのであります。

自由な働き方で成長を実現する『意外なロジック』

もちろん、当時の私は、大事をなしたかった訳ですので、
躊躇なく、②を選びます。
ただ、残業に対する考えは、ひとそれぞれです(強制はできません)。
残業を忌み嫌う営業担当者は、①を選択すればよい
(支給される手当の○○時間残業ぴったりで、タダ働きなど無し)。

①②のいずれであっても、トータルでは相当な伸びの実現が見込めます。
これが、キーエンスに完勝間違い無しという、ロジックであります。
この仮説は、当時【誰も口にしないが、誰もが納得できる内容】だと
自信がありました(この仮説は、現在のコンサルティング活動で、
正しいものだと、実際に証明されています)。
もちろん、よほどの強者の方を除き、①の働き方を推奨しています。

洗練された仮説ですが、前提があります。これが厄介なのです。
その【ちょっとした工夫】の実践です。
難易度の低い、非常に簡単な内容なのですが
これが、アンリツで私が所属した事業部門では、事実上導入が無理・・・
そういう現実がありました。
続きは次回に。