本日は、平成30年(2018年)11月25日(日)
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント
元キーエンス(→アンリツ)社員、
中小企業診断士の立石です】

ここしばらくは、
新人営業担当者の短期育成・即戦力化をテーマに綴っています。

B2B(BtoB:企業間取引)製造業・訪問セールスビジネスの分野では、
キーエンスのように、自社の営業部門内でスキルやノウハウを共有・継承できる
会社の絶対数自体が少ないと思います。
しかも、最近はその減少に歯止めがかからないような気がいたします。

外部環境の変化で、
これまでのコンサル手法が通用しない

覚えていらっしゃる方も多いと思います。
10数年前のITバブル崩壊後、好況の時期がありました。

その当時のコンサル手法のひとつ。
集合(宿泊)研修で、スキル・ノウハウを出し合うというスタンスがあったようです。
『そういえば、普段は忙しいから、後輩や新人営業担当者に教えるという
シーンが無かったので、いい機会』と、懇親も兼ねた好評な企画とか。
(ただ、当時の私はこの業務経験がありません)。
当時のコンサルタントの役割は、MC、総合司会のようなものだったと。

この手法は、最近くだらない業務が増え、上司や先輩が新人教育に注力できない会社でも、
フィットとしそうですが、実は効果が上がらない手法となりつつあるようです。
その理由は、その後の環境変化(ズバリ『リーマンショック』)が、
そうしてしまったのです。

前述の、リーマンショックより以前の頃は、
キャリアのある営業担当者から
スキル・ノウハウの継承が可能でありました。
ところが、リーマンショックで、
あろうことか、お若い30代半ばの方々さえも、
リストラ対象になるという、悲劇が繰返えされました。

あれから10年経った現在、やや景気が持ち直しました。
ところが、新人営業担当者の増員を実施しても
① 社内に教育できる人がいない(誰も真似ができない、天才・秀才がいるを含む)
そして、とても残念なことなのですが、前回綴った雇用不安を背景とした
② 営業担当者のスキル・ノウハウは、共有・継承するものではなく、
【自分自身だけの武器】という考えです
(背景は、40代と20代の方が、仮に同じスキル・ノウハウを持った場合、
業績低迷に陥った際にリストラされるのは、皮肉にも若手にスキル・ノウハウを継承した40代から・・・)が、
あたりまえとなってしまっているからです。
こういう状況下で、集合研修を実施しても、
参加者から「スキル・ノウハウ」が、公開されることはありません。

最近になって、何故?(新人)営業担当者育成のテーマで、
私ごときに研修やコンサルのオファーが来ているのか、
ようやく納得できました。
これまでと全く違う手法をとるからのようです。

正直に申し上げます【80点レベルの育成は無理です】

B2B(BtoB:企業間取引)製造業・訪問セールスビジネスにおける営業部門では、
2割の法則が成立しています。
かつて綴りましたが、例えば10名の営業担当者のうち
2名(2割)が、優秀(80点以上)
6名(6割)が、合格(60点)
2名(2割)が、奮闘希望(40点)という分布になります。
私見ですが、この分布は、学力・偏差値・語学力・体力とは相関が
ありません(入社後に開花する才能かと思います)。

そして、不思議なことに教育体制が充実していない企業では、
2割の優秀な方のレベルが異常に高く(しかも属人的)、
もはや社内で誰も(世間の誰でも)、全く真似ができないレベル領域に
達しておられるのです。
天才肌の方も多く、
「どうやれば、先輩のように営業成績が上がりますか?」との問いかけに
『簡単だ、顧客対応すれば良いだけだ』と真顔でサラリ(理解できません:笑)。
天才のスキル伝承は、とても難しいのです。
また、大変な努力をする秀才のレベルも、簡単にマネができません。

私は、研修実施に際して、正直に「80点レベルの育成は無理です。
但し、キーエンスの営業担当者のような70点レベルの育成は、
さほど難しくない」とお伝えしています。

手順は、私の持ち合わせているスキル・ノウハウのうち、
70点レベルのものを、誰でも実践できるレベルまでに噛み砕いて、
全て研修で公開する、それだけのことです。

例えて目指すは、
自身の恋愛体験と重なる曲が、必ずあるという有名なアーティストです

受講された方が、その後の営業活動の際、
「このシーン(大抵は困ったシーン)は、立石が研修で言っていた営業の場面、
他社と差をつけるチャンスだ・・・」を、
経験される機会が多いようです。

実は侮れない、70点のレベルについてお話しいたします

まず、80点といえば、野球でいえば連続ヒットとホームラン、
サッカーでいえば、壁をこえてゴールを決める選手です。

70点は、
野球でいえば送りバント、サッカーでいえば1対1のPKを、
ミスなく100%決めるレベルです。
注目して頂きたいのは「ミスなく100%決める」です・・・これって
ライバル会社の営業担当者には、できないことです。

ただ、野球にお詳しい方は、疑問に思われるでしょう。
仮に、四球出塁してノーアウトランナー1塁の場面。
送りバント3回(3アウト)では、得点できない・・・

ところが、試合となる競争環境のシーンでは、
相手方がご丁寧にもエラーするのです。
悪送球、間に合わないのに2塁送球でオールセーフ等々。
更に送りバント(スクイズも実施)で、確実に1点を取って競り勝つ・・・
これは、私が勤務していた当時の、キーエンスの勝ち方でもあります。

天才秀才を除く、残り8割の方が70点レベルに達すると
最強の営業部門になります。業績伸長の会社になれば、
リストラ不安も解消され、その後は私がいなくても、
スキル・ノウハウを共有・継承される会社に変わります。

複数のクライアントからの、お寄せいただいたありがたいお言葉

いまや営業担当者(特に新人営業担当者)の育成・即戦力化には、
・あれこれ悩むより、外部の研修やコンサルタントを活用するのが、
一番手っ取り早い。
・但し、講師は評論家では対応できない。
・選手経験があって、誰もが実践できることを教育できるコーチが必要であると。