本日は、令和元年(2019年)5月9日(木)
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント
元キーエンス(→アンリツ)社員、
中小企業診断士の立石です】

本日も、私がキーエンスに勤務していた当時の
営業所におけるルール(回想)です。

何度が綴っていますが、
当時のキーエンスの商品には、必ずと言っていいほど
先行するライバル会社の同等品がありました。
(他社と競争回避を目指したニッチ商品の展開に加えて、
後発参入で先行する会社との競争を選択。
それを勝ち抜いて、業績伸長を目指していた時代でもありました)。

競争のシーンでは、キーエンスでも【値引き】の話題がでます。
但し、キーエンスの営業部門では、
「××会社(ライバル会社)との競合案件」という理由だけでは、
絶対と言っていいほど、値引きの承認はされません
(「お話しにならない。一体何を言っているの?」と、叱責されるだけです)。
仮に、お客さまから、比較検討されている具体的な商品の型式や
提示価格の情報を、正確に知らされたとしても同様です。
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もちろん、営業活動を通じて、根拠ある理由を把握していれば、
値引きも承認されます。
ただ、値引き実施と言っても、1円でも高く受注できるギリギリの価格です。
どの営業担当者も、安易な値引きに走らないのは、
営業担当者の目標予算が、
売上高でなく、成果予算であることも、その背景にあります。

値引きの相談に際しての必携グッズ『電卓』

上司への値引き申請・相談の際、
営業担当者には、必ず『電卓』を準備することが求められました。
営業担当者と上司それぞれが電卓を叩き、協議する訳です。

中途入社されて間もない方が、そのルールを知らない故、
『(値引きの相談で)電卓を持参しないとは、一体どういう了見だ!』と
叱責される場面を、実際に目にしています。

競争案件は、1円でも高い価格で必ず受注する】・・・
その実現にむけて、営業担当者と上司が真摯に取り組む職場、
むしろ凄みといった緊張感があったのが、
キーエンスの営業所でありました。