本日は、令和元年(2019年)5月13日(月)
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント
元キーエンス(→アンリツ)社員、
中小企業診断士の立石です】

私が新卒入社した、1987年当時のキーエンス。
今回は、当時の営業担当者でも珍しかった
私が所属した販売グループの訪問外出パターン、
【前泊出張】を綴りたいと思います。

所属した販売グルーブで、必ず前泊出張となるのは、
日帰りが無理な遠隔地を担当していた私のみ。
他のメンバーの前泊出張は、顧客訪問の半分程度といったところでしょうか。

私の顧客訪問(すべて出張)は、木曜日と金曜日がメイン。

水曜日は営業所で終日勤務。
特に、出発時間のルールらしいものは無かったのですが、
夕礼が終了した後(午後19時前頃)に、
あらゆるデモ用機器を積み込んで、営業車で出発します(残業食無し)。

高速道路を走行し、夕食はパーキングにて(自己負担)。
担当地区内で、中間の距離(営業所から片道約400km弱)に位置した街に
午後23時台に到着、ビジネスホテルに泊まります。
部屋に入って、すぐ寝るのみです。

前泊出張であれ、顧客訪問の際は、
午前8時30分から午後18時まで終日訪問実施という、
キーエンスのルールには、変わりありません。
その為、早朝の午前6時台にホテルを出発というケースもありました。

遠隔地より深夜に到着して、朝の食事も摂らずに出発する・・・
ホテルのフロントの方にとって、「キーエンスって一体何なの?」と
不思議がられたというか、とても目立ったようです。

お祭りの季節等は、ホテルの予約が困難です。
あるとき、気づけば繁忙期。
「しまった!予約無理かな?」と焦ります。

月に2回程度利用していた某ビジネスホテルに、
電話で開口一番『キーエンスです。〇日1名空いてますでしょうか?』。
『あっ、そのお声は立石さんですよね(えっ?覚えておられる:驚)。
お部屋は何とかします。駐車場も大丈夫です。運転どうぞお気をつけてお越しください』と、
予約に際してVIP待遇頂いた、ありがたいご配慮は、いまも忘れられません。

前泊出張の日当支給

なお、前泊出張の際は、
宿泊費実費支給(記憶では¥5500円まで。食事代等は支給しない)がありましたが、
移動時間については、時間外手当や運転手当などは、ありませんでした。

こちらも、時間外手当等の補完の意味でしょうか、日当支給の制度がありました。
日当は、確か宿泊当日が¥5000円。
これで、当日の夕食、翌日の朝食を賄う意味があったと思います。
(正直言って、深夜の運転5時間で¥5000円ということです:安い?)。

連泊すれば、翌日も¥5000円の支給。
そして、18時に顧客訪問を終えて、営業所に戻ります。
そこで、前回綴った日当制度が適用されます

帰社時間は、さまざま

遠隔地から営業所に戻る方向で、訪問アポを設定していると
なんとか21時台に営業所に戻れました。そして外出報告実施
(グルーブの先輩方は、残業しつつ帰りを待っておられました)。

もちろん、営業所が無人となる午後22時以降帰社(または23時以降帰宅)の、
日当¥2,600受給のケースも、多々ありました。
仮に、午前0時以降帰着でも¥2,600以上支給されることはありません
・・・会社側も、当初そういう働き方を想定していなかったのだと思います。

遠方のお客さまへ訪問(走行距離往復1200㎞超等々・東京-大阪間より遠いのでは?)では、
遅い帰着となることは、事前に想定できます。
その場合は、金曜日訪問と設定していました。
・・・翌日土曜日はお休み。ただ、その休日の午前はクタクタでした。
それでも、何とか続けられるものです→その理由は、かつて綴りました)。

業績伸長に重要なこと、まずは『クタクタに疲れることの解消』から

入社2年目あたりから、それまでのキーエンスの販売手法を見直して、
私独自の(当時は異端ともいえる)手法を展開し始めました。

たくさんのデモ機を営業車に積んで、長距離走行という手法から、
デモ機は、ハンドキャリーできる2種類までとして、軽装で電車移動。
(といっても、大型のカバンを両手に持つスタイルですが・・・)。

結果、出張の半分程度は、
電車とレンタカーの利用で、顧客訪問するというスタイルを構築しました。
おかげで、運転時間と移動時間を減らすこととともに(何よりも疲れが減ります)、
移動中の電車の中で、次々と販売のアイデアを捻出することができ、
業績も伸長しました。

デモ機持参で訪問PRする(ルーチン業務)から、考える営業への実践

当時の実体験から、人はクタクタに疲れると画期的なアイデアは出ません。
→業績伸長が望めない
→打開するために、さらにキツイ状況にトライしなければならない
→さらにクタクタになって、いずれバカバカしくなってくる(業績伸長無し)
(現在、これに悩まれている企業が多いと思います)。

以上のような悪循環を断ち、業務の付加価値を上げる・・・
これは、キーエンスの創業者や創業者から薫陶を受けた直属の本社経営幹部が、
最も期待していたことです。

当時のキーエンスの営業担当者の中でも、私は
市場環境にも恵まれず、体力的にも相当キツイ経験をしたはずです。

そんな状況下でも、実績を残すことができました(営業表彰)。
生き残れたのは、知恵と工夫があったからだと思います。
背景は、その知恵と工夫を出せる(キーエンスの創業者が整備した)環境に、
恵まれた結果でもあります。

当時の、ほぼ無名時代から30年が経ち、今や誰もが知るキーエンス。
もはや存在しないと思いますが、
現在のキーエンスで、もし私と同じような境遇となった新人の営業担当者が、
いらっしゃれば、ここでエールを送りたいと思います。
キツイ環境の経験は、必ずその後の人生に役立ちます。身体をいたわりつつ
(体力・気力の続く限り)知恵と工夫で道を拓いてください」。

現在のコンサルティング活動で活かせること
長時間労働を解消して、成果を上げる組織への変革

現在のキーエンス(平均年収2000万超え、営業利益率55%以上)を目指すという
目標でなければ、御社での業務改善は、いたって簡単です。
管理職の方も含めて、定時退社も夢ではありません。
その裏付けは、キーエンス勤務時代のクタクタに疲れる状況を打破、
その後ライバル会社に転職した等の、さまざまな実務経験があるからです。