本日は、令和元年(2019年)5月14日(火)
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント
元キーエンス(→アンリツ)社員、
中小企業診断士の立石です】
本日も23時台の投稿です。

既に綴りましたが
私が勤務していた当時、
キーエンスの全営業担当者は、
少ない訪問日数(終日外出)で、たくさんのお客さまへの訪問』を実施していました。
1週間あたりの訪問件数では、間違いなくライバル会社を圧倒していたと思います

しかも、訪問先については『たったいま、あるいは短期的に受注できる』
もしくは『後に受注につながる可能性の高い』案件が中心です
(そう、入社して真っ先に指導される優先順位の思考です)。
さらに、面談実現の確率を上げる為、事前アポという手順を踏みます。

私が新卒入社した1987年当時。
キーエンスの営業所では、事業部(製品)別の少人数販売グループの体制。
そして、地区ごとに窓口の営業担当者が配置されていました。

営業担当者は、週2~3日の外出(顧客訪問)となりますが、
原則『販売グループの全員が外出という日は設けない』という
ルールがありました。

つまり、同じ製品を扱う営業担当者が、
必ず営業所にいるということです。
このルールが、ライバルを圧倒する効果もありました。

“営業担当者は、常に外に出て稼ぐものといった常識”を覆したキーエンス

まずは、お客さまから商品についてのお問い合わせ(性能や機能等)の
電話があったことを想定してください。

世間一般の企業で、よくあるケース。
商品についてわかる者が、全員外出の場合・・・
お客さまからの急ぎのお問い合わせに、
留守を預かる営業事務の方が、
「折り返し、外出中の担当者から連絡させます」と、進むことでしょう。
(ところが、即時対応は確約できず、翌日対応というケースが多々あったようです)。
現在は、携帯電話で外出中の営業担当者に、難なく連絡もつきますが、
外出中の営業担当者の訪問活動を妨げる場合もありますね。

一方、キーエンスの営業所では、
窓口の営業担当者が、あいにく外出の際でも、
本日(つまり終日)外出しない、同じ販売グルーブの
営業担当者が即時対応します。

キーエンスでは、接待交際を禁止して、
その時間を勉強会に充てている為、ライバル他社の営業担当者より、
製品知識レベルについては、ほぼバラツキがありません。
(ライバル会社の営業担当者は、
キーエンスより優秀~普通~どうにもならないレベルまで、幅広い分布の感がありました)。

万一、営業担当者で答えられないレベルの内容であれば、
すぐさま、本社の営業支援部門に問い合わせます。
キーエンスでは、支援部門に依頼した技術的な内容も、
営業担当者が自己完結(営業担当者が、お客さまに直接回答実施。
他部門の担当者任せにすることはありません)。

お客さまからの支持『キーエンスは話しが早い』

連日、営業所に専門知識のある営業担当者が常駐することは、
お客さまにとって知りたい情報が、最短で入手できることに貢献しています。
さらに、電話でお問い合わせされるお客さまに
『出先での営業活動の邪魔にならないかな?』といった、
いらぬ気遣いをさせることもありません。
この対応は、ライバル会社を圧倒する仕組みにもつながります。

私も在職中、お客さまから、何度も『(キーエンスは)話しが早い』と
褒められた経験があります。
【質問したら即答】・【即答できないことは、必ず調べて回答される】・【依頼したら即対応】。
最初に褒められたのは、新人時代(入社2ヶ月目の6月)。
1人で留守番の機器のトラブル対応(即対応)
・・・かつて綴りました

以上のように、“営業担当者は、常に外に出て稼ぐものといった常識”が
既に時代遅れものだと、30年前にキーエンスは証明していたわけです。

関連で、
経営トップ・経営幹部の方に質問いたします。

経営コンサルタントの立場で、御社の高い利益獲得(高い年収)実現を目指して
伺います。

キーエンスをそのまま真似て、御社の営業担当者の1週あたりの訪問日数を、
2日ないし3日以内にと、推奨するつもりはございません。
それを前提に以下、質問いたします。

毎日外出(顧客訪問)する御社の営業担当者について。
Q1何故・毎日外出されているのですか?(本当の理由を把握されていますか?)
一度、【何故?】→【何故?】→【何故?】と深堀してみてください。
高い利益の獲得(高い年収)実現へのヒントが、隠されているはずです、

次回も、本日の関連記事を綴ります。