本日は、令和元年(2019年)9月29日(日)
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント
元キーエンス社員、
中小企業診断士の立石です】

本日も私見です。
昨日、綴りました通り
一次試験科目には【理屈トリオ】があります。
初学者にとっても、苦戦する科目だと思います。
財務・会計
経済学・経済政策
経営法務

本日は【経済学・経済政策】の受験対策の一例を綴りたいと思います

中小企業診断士試験の受験資格、学歴は不問です

世間一般の先生といえば、小・中学校の教職員。
教師になるには、大学・短大・大学院で教職課程を取る必要があります。

ときに、中小企業診断士も『先生』と呼ばれることがあります。
ただ、中小企業診断士試験の受験資格について、学歴は不問です。
『あれっ?』と思われるかもしれませんが、事実です。
但し、中小企業診断士試験では、「学歴不問」その通りであり、
逆を言えば、義務教育(中学校)レベルの知識は必要となります。

経済学では特に数学。一次関数は必須です

その一次関数。
例えば、y=2x+3
よく見慣れた式ですね。
ところが、簡単なようで奥が深いのであります。
x=3の時、yは?の問いに
ほとんどの方は、y=9と正解にいたります。
でも、グラフ書いて、経済学の勉強にすぐ活かせるかとなると
不安になる方も多いようですね。

一例です。
【総費用曲線:TC】は、正確には一次関数ではありませんが、
今回イメージとして、y=2x+3と仮定します。
X(生産量)1に対し、総費用は5
X(生産量)2に対し、総費用は7
X(生産量)3に対し、総費用は9
以上は簡単ですね。

では、求められた総費用を分解してみましょう。
『3』が、【固定費用FC】だとグラフから読み取れますか?
総費用5は →【固定費用FC】は+残り2の【可変費用VC】で構成
総費用7は→【固定費用FC】は+残り4の【可変費用VC】で構成
総費用9は→【固定費用FC】は+残り7の【可変費用VC】で構成
グラフから読み取る知識は、経済学学習には必要でありますが、
例えば財務・会計のCAPM理論にも応用できます。
rf(リスクフリーレート)もそうです。
・・・CAPM理論については、グラフを添えて綴りました
→記事は、>>コチラをクリックしてください。

なお、経済学で必要な数学の知識で、
義務教育の範囲外は『微分』のみかと。
中小企業診断士試験では、【限界費用MC】の算出に使う程度です
(計算過程は【数分程度】でマスターできます。恐れることはありません)。

前回お約束の過去問題(ミクロ経済の分野)の学習について

ミクロ経済学は、間違いなく【基礎とつながり】があります。
分数の計算には、算数の九九(くく)を覚えている必要がある、
そんなイメージです。
平成26年度の第21問を参照してください。
(いわゆる貿易と余剰について。これは良問だと思います)。
但し、初学者が、いきなり正解の出すのは困難だと思います。
解決する学習手順を・・・

下記【  】内の項目は、どれを出題されてもおかしくない内容だと思います。
グラフを眺めながら、都度理解することが近道です。
まず、最初に
【需要曲線】と【供給曲線】
理解の後
【均衡価格】と【均衡数量】
理解の後
【余剰と厚生の損失】
(余剰について理解と暗記)
・課税のケース
・生産(数量)調整のケース
理解の後、ようやく貿易に進めるのであります。
【国内市場】と【自由貿易開始後の余剰】との比較

【自由貿易開始後の余剰】と【政府に関税を貸された時の余剰】との比較

【自由貿易開始後の余剰】と【政府が輸入割り当てした際の余剰】との比較

以上の流れで進めれば、90分程度の学習時間で
平成26年度の第21問を即答できるはずです。

なお、グラフによる理解については
まさに『先生』(受験指導の予備校では講師の方)の腕にかかっていると思います。
試験対策では。追求が不要な内容もありますが、
上記の【 】のテーマに限っては、不明な点を放置せず、
積極的に質問してみましょう。
放置しない=先に進める。
これは、ミクロ経済学の要点でもあります。