本日は、令和7年(2025年)5月8日(木)
【マーケティング&セールス/B2B(BtoB:企業間取引)
製造業(卸売業)専門の経営コンサルタント(中小企業診断士)、
元キーエンス(→アンリツ)社員の立石です】

今回も【法令を守る(ブラックではない)企業】
かつ【B2B】・【製造業】の
経営者の方に対して提言いたします。

前回綴りました、製品知識等、社内研修に熱心に取り組む新人営業他当者の
早期退職を防ぐといった解決策のひとつ(【育成プログラムの概略】)をご紹介いたします。
ズバリ申し上げると、デビュー(単独で営業活動)の前に
【高いレベルの顧客対応のスキル】の修得を図ることです。

新人教育時点での到達目標は
まずは、【全員が短期間で70点レベルを目指す】ことから。

到達目標70点というレベルは、実は相当高いレベルで
キーエンスが求めるレベルと同じだと思います。
セールス1年目の新人教育の話題ですが、
私の本音を申し上げると、短期間の教育で全員70点レベルが狙えます。
しかしながら、無敵の80点以上レベルにするのは、ほぼ無理だと考えています
・・・正直申し上げて、そんな実績もありません。

私のブログ内容の再掲となりますが、
セールス担当者には、レベルのバラツキがあり、特にB2B(企業間取引)では、
よくいわれる2割(20%)の法則が成立しているケースがほとんどです。
営業担当者の【高いレベルの顧客対応力】についても同じで、
[A]80点以上 全体の2割(20%)・・・自然発生的、固定,属人的要素の高い天才・秀才も含む
[B]60点以上 全体の6割(60%)・・・80点以上でもない40点以下でもない、経験年度に関係なく存在します。
[C]40点以上 全体の2割(20%)・・・貢献期待レベル

余談(私見)ですが、・・・一般的な会社では、不思議なことにゼロ点でも許容され業績は維持されます。
但し、0点以下のマイナスが存在を放置すると、チーム(事業部門)は、衰退か消滅します。

ここで、【70点レペル】の価値をご認識いただけると思います。
例えば、他社との受注競争で、全営業担当者の総当たりであれば、
[A]ランクの相手には及ばないですが、結局8勝2敗と圧勝します。

営業担当者全員が【70点レべル】を狙えるセールス育成プログラムについて

現在は、キーエンス手法を、そのまま提案することをいたしておりません。
内容はもちろん、後述する環境変化に対応するため、相当のアレンジをしています。

まず、アレンジした理由を少々。
まず、私が経営コンサルタントとして独立した2000年代からのリクエストは、
『新人営業担当者を、1年以内に即戦力化を実現するキーエンスの教育手法』を採り入れたい・・・
いまもご依頼が多いのですが・・・

みなさまの会社が、『現在の環境下(【働き方改革】【タイパ】云々)』で、
キーエンスの教育手法を受け入れられるかを考察してみましょう。

まずは、私が勤務した1987年当時に経験・実践したことを回想します(まさに昭和時代の教育)。
営業所配属1年目に、短期で70点レベル到達にむけて、
・新人は【たくさんの指導項目に喰らいつくこと
・そして【長時間労働(残業)】が必須でもありました。

実際の教育担当は、日々激務の所属グループの先輩と上司。
日々のセールス業務に加えて、新人教育にあたります
(先輩の通常業務が減ることはありません)。
営業時間中、
新人が見込顧客へのセールス電話に際して都度の指導。
営業時間後(残業時間)、
・先輩をお客さまに見立てた、ロールブレイング、実機デモ説明後の助言・指導。
・最近一般知られるようになった、顧客訪問に際しての上司への外出報告(ガイホー)。
訪問前・後も1回あたり30分~1時間程度の助言・指導。
上記の全フェーズで、顧客対応スキルの継承は、すべて口頭(口伝伝承)でした。
口伝伝承は、他社が模倣しにくいノウハウの部類で、聞こえはいいのですが、
当時は、マニュアルは無し。(結局、『話して指導した方が早い』に帰結)。
後に、新人を教育する側になりましたが、教育手法は同じ。
すべて口頭指導(口伝伝承)です・・・もし、マニュアル作成業務に真剣に取り組めば、
仕事(残業時間)が増えるだけ(正直言って、過労の限界を超えて命の危険を感じます)。
口頭指導に対して、新人営業担当者に求められた喰らいつく姿勢
新人といえども、怠惰な姿勢に対しては一切容赦がありませんでした。
一度指導を受けた内容について繰り返されるミス、
特にお客さまに失礼な対応(話し方、進め方)があると、
即座に厳しい叱責がある時代でした。
例えば
・電話を切った瞬間に、【今の電話(対応)は、いったい何だ! 】の怒声に始まる再指導。
マニュアルが存在しない以上、とにかく新人は、成果を上げる云々の前に、しっ責を回避しようと、
先輩からのたくさん(時には早口)の指導内容を、一生懸命メモするのが基本でした。
まさに喰らいつくという光景です。

また、当時キーエンスでは、学閥はありませんでしたが、大きく分けて
2つの流派】が存在していました。
ひとつは【精神主義】(朝夕礼時に、「気合い」「粘り」という用語も多々)が支配していました。。
(一方の私は、上司ガチャに成功して【論理主義】の恩恵を受けて助かりましたが・・・)

昭和時代のキーエンス(黎明期)。決して高いとは言えない報酬体系で【喰らいついて】・【長時間残業】にも
耐えて、成長できた理由(私見)

当時は、現在と違い就職難という環境がありました。
1987年新卒入社同期は、前年(1986)の就活中に驚異の円高不況。
メーカー志望者にとって絶望の日々。当時隆盛の電機業界は、文系採用枠自体が壊滅状態。
当時のキーエンスは、現在のような高収入でなく、売上高70億程度、非上場の中小企業でした
(就活中の社名はリード電機)。
有名企業でもありませんでしたが、就職難時代に高い競争倍率(入社40数名/応募1680名)で、『拾ってもらった』という
意識がありました。入社直後も不景気で、まさに後が無いという状況。
同期のほぼ全員には、喰らいつくことを厭わない、高いモラール(士気)があったと思います。

ところが時代が変わり、現在は採用難の時代です。

人手不足かつ【タイパ】志向の現在、
新人営業担当者に【喰らいつく】やら【精神主義】を要求できますか?ついてきますか?

現在の平均年収2000万超えのキーエンス志向の方、
あるいは、短期間で成長できるのなら、低い報酬・パワハラの企業も上等(歓迎)という方は、
これまでの昭和時代の教育手法でOK、定着率も問題はないでしょう。
しかしながら、大半の企業で、そんなハイ・モチベーションの社員が集まるでしょうか?

【タイパ】重視etc : お若い世代の思考と志向

いろいろ批判もありますが、お若い方の大半の方は、非常にまじめです。
他社でも通用できるスキルを、ごく短期間で修得したい・・・成長したい。
この成長に対する想いは、真剣です。
といっても、育成と成長の過程で
精神主義、しっ責、長時間労働は無理。
さらに、
教育に際してマニュアルがあるのが当然(都度、対面相談なんて面倒)
・・・以上の理由で、いまの会社では短期で成果も出ないし、成長もできない。よって、1年を待たずに退職。
さらに、指導する会社側も【働き方改革】で、先輩・上司が営業教育にかける時間を増やせない
・・・教育に疲弊した先輩・上司も退職するという悪循環も。

従前と同じく、企業が生き残るには、外部環境の変化には抵抗できません。
対策は(悔しいかもしれませんが)、企業側が変化(対応)する必要があります。

一例として、ズバリ教育手法を変えることです。
そのひとつが、私の新人営業担当者育成プログラム(まずは、経営支援で最も多かった
【高いレベルの顧客対応のスキル】の提供】)をおススメしています。

概略・ここが違う点

キーエンスの教育手法と同じく
【誰でも実践できる】・・・狙いは、B2B一般で通用する高いレベル(70点)。
ここまでは同じです。

さらにイマ風の【タイパ】重視、独自のアレンジとして

精神主義は排除
【マニュアル化(文書化)】・・・実務で対応力がものをいう、新人には難解かつ頻出の商談・顧客対応シーン18事例を厳選・抽出。それらを文書化したものを教育用に活用いたします。
【短期修得目標】
・最短半日(実質3時間)で、実務頻出18事例での【高いレベルの顧客対応のスキル】修得を目指します。

・B2B(企業間取引)の顧客対応の営業担当者であれば、業界や直販・間接販売を問いません

以上のプログラムについて
まもなく、提供サービスにアップします。