本日は、平成30年(2018年)4月4日水曜日
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント
元キーエンス(→アンリツ)社員、中小企業診断士の立石です】
前回綴りましたが、
アンリツの拠点勤務時代(4年間)は
ライバル会社、特に対キーエンスとの販売競争が、
最もし烈でありました。
この期間、対キーエンスとの競争を通じて、
気づいたことがあります。
B2B(BtoB:企業間取引)・製造業・訪問営業型ビジネスで
ライバル会社に完全勝利するには、
技術力(製品力)や営業力だけでは無理だということです
(実際に証明されました)。
こちらの拠点勤務時代は、前職場と同じく『何でも屋さん』として活動。
結果、売上高推移 毎年△30%超UP・在任4年で赴任当初の3倍に。
ミッションであった売上高伸長を実現したものの、
連日、不思議に思っていることがありました。
「手を打てることは、何でもやり尽くしたはず・・・
でも、何故伸びがこの程度なのか?」※摩訶不思議※。
というのも、
◆製品力が明らかに優位(業界最高レベル)
◆広告宣伝にも注力
◆営業力で劣るはずもない
(直販にしても、強力な中間業者さん経由でも、受注競争時の勝率も高い)
そして何よりも、
◆キーエンス勤務時代より長時間労働・・・・
勤務時間は、
キーエンス勤務時代は 8:00~21時台(土日出勤無し)
アンリツの拠点勤務時代 7:20~21時台(月2~3日土日出勤あり)
決して、働き負けていた訳ではありません。
さらに、興味深いことがあります。
◆販売戦術も、それほど重要な要素でない。
キーエンスのライバル会社は、
キーエンスのお家芸である販売戦術(物量作戦)に
圧倒されるシーンが多いと思います。
ところが、当時の私は、アンリツの製品力の強みのおかげで、
キーエンスの物量作戦(『受注後即納』『テスト機貸出』)が、
さほど脅威に感じなかったのであります。
以上のように、ひとつひとつを、
つぶしていっても、迷路のままであります。
『こんなに奮闘しているのだから、売上高がもっと伸びていいはずだ』と。
何かの祟りなのか?
お祓いでもしたい気分でもありました(笑)
その経緯からも、「技術力」「営業力」「販売戦術」云々より
上位概念である、競争戦略というものに興味を持ち始めました訳です。
私が実際に身をおいた
B2B(BtoB:企業間取引)・製造業・訪問営業型ビジネスにおける競争の世界には、
当時のビジネス書籍からは得られない、実務経験の無い経営コンサルタントが、
正確に答えられない、普遍的な勝ち方(ルール)があるはずだと・・・
そこで、キーエンス勤務時代に求められた【論理的に突き詰めていくこと】に
徹してみました。
結果、ひとつの見解(おそらく妥当性の高い見解)がでました。
当時の私の勤務時間と成果の関係ですが、
【ちょっとした工夫】で
・同じ業績(売上高、対前年比△30%超UP)なら、定時退社は無理にしても、
連日18時には退社できる(もちろん、土日出勤はゼロにできる)。
・また、当時の長時間労働を継続していれば、
更なる売上高UP(おそらく、毎年対前年比△200%超UP)が可能だということです。
キーエンスは、後者の働き方に徹しています。
(もちろん【ちょっとした工夫】は、取り入れているはずです)。
そこから導きだされた仮説。
『私の担当地区を含めて、
キーエンスは確実にシェアを伸ばしているはず・・・・』。
事実なら、まさに戦慄そのものです。
一見、突拍子の無いものに聞こえます・・・
ところが、後にこの仮説は正しいものと判明します。
以下は次回に。
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