本日は、平成26年(2014年)1月12日日曜日
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント 中小企業診断士の立石です】

休日のテーマは「バラエティ」です。前回の休日に引き続き、私が新卒で入社した株式会社キーエンスの話題です。当時のキーエンスは中小企業から大企業へ飛躍する頃でありました。現代の中小企業経営者に参考になることも多いと思います。私の頭の中の記憶を綴りますが、もう四半世紀以上過ぎたので、ボンヤリした内容かもしれません。最近は何事につけ日記を書いておけばよかったと後悔する日々です(笑)

1987年(昭和62年)5月。
4月の本社研修も終了。営業配属の24名は5月から営業所での勤務が始まります。大部分が大阪以外の拠点勤務のため、ゴールデンウィーク中に引っ越しです(頭の中の記憶ですので、フルネームはさすがに無理ですが、24名全員の顔と姓が一致するとともに、各赴任先は今も覚えています)。
当時の営業拠点は、北は仙台、南は福岡まで。仙台、前橋、埼玉、東京、横浜、松本、静岡、名古屋、金沢、大阪が2営業所、広島、福岡の全拠点に1~3名配属されました。引っ越し先でガス回栓立ち合いの申し込みをうっかりしていて、お風呂がおあずけ。隣室の同期と銭湯に行ったのを覚えています(熱い湯だったです。そして、近所の焼き鳥屋さんに入ったところ、タレ焼が無く塩焼きメニューのみ。つまらないことですが、少々カルチャーショックを受けたような…今現在は、塩焼きも大好きですが)。

引っ越し作業のさなか、当時の営業所長が様子を見に訪ねてこられました。前祝ということでしょうか?連休中にお昼をごちそうになりました。「公私混同」を禁じる姿勢は徹底されています。会社の経費でなく、もちろん営業所長のポケットマネーです。1年上の新卒の先輩が1名同席されました。営業所で新卒の方は、この先輩の同期の方2名、あわせて計3名のみ。質問を求められて、気になっていたことを伺いました。それは本社研修の最終日に、創業者から「営業所長であれ、先輩であれ、みなさんが業務の依頼を受けた際は、その都度、絶対に【目的】を聞くように」と強く指示されていたことです。

歓迎頂いたこの席で「趣旨はわかりますが、現実の職場で目的をいちいち伺っていたら、面倒でもあり効率が悪いのではないでしょうか?」そんな内容で営業所長に質問したと思います。確かにそうだという雰囲気にもなりましたが、営業所長が「その話は、本社の誰が言っていたのですか?」。正直に「滝崎さん(創業者)の指示です」で状況は一転。営業所長は「日頃の忙しさにかまけて、初心を忘れていた。連休明けから徹底しよう」ということに至り、営業所に赴任した初日から、どういう指示をうけるにも、こちらが目的を伺って承るどころか、指示する先輩の方が先手を打って目的を話すという状況が続きました。

今思えば、このような例外のないスタンスは正解だと思います。業務が円滑でなくなるような気がしますが、公私混同や意味のない業務を、部下に押し付ける上司を生まない仕組みでもあるはずです。例外なく愚直にという姿勢は、簡単なようで継続が難しいものです。現代の中小企業経営者が見習うべきことかもしれません。

この席上、営業所長の訓示で印象に残ったことがあります。「メーカーの営業マンには後が無い」。つまり、キーエンスは直販営業なのでしっかり製品知識を身につけること。
いまひとつは「お客さまはメーカーの営業マンに期待している」。こちらは、その後の激務でもこころの支えになった言葉です。次回もキーエンスの営業所に配属された頃の記憶をたどりましょうかね…

『元キーエンス社員の回想、通算100回』にして、学生さんむけ、社会人むけ、そして経営トップ・事業責任者むけの記事をまとめてみました(コチラをクリックしてください)。

さて、新卒入試で厳しく感じた?ことを
以下の動画で綴りました(視聴2分程度です)。

[4]ここが厳しかったよ・キーエンス【注意・指導編】

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NEW】4月に新卒入社。営業所配属までの決定プロセスを初公開

勤務時代の回想を動画にしてみました。(視聴時間:約5分弱程度です)。

[14]ここが公正だったよ・キーエンス①【初公開】営業所配属先決定のプロセス編

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