本日は、令和2年(2020年)1月18日(土)
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント
元キーエンス(→アンリツ)社員、
中小企業診断士の立石です】

これまでは、正社員を採用して、
社内で育成するというのが常識でもありました。

ところが、ひょっとしたら?と思っていたことが
最近現実になりつつあります。

まず、正社員の採用は減らす・採用しない。
そして、必要とする【優秀な人材・コアとなる人材】を
外部からスカウトというトレンドが、
今後の主流になるかもしれません。

お金が無い以上、人材育成のリスクを負えないという現実

競争環境を主因として、企業では売上高(付随してキーとなる粗利)が
確保できない中、正社員を採用する場合、
賃金はもちろん、加えて法定福利費(厚生年金、健康保険料等々)の
負担が大変な時代でもあります。

私のクライアント(中小企業)で、世間のトレンドに倣って、
正社員に数%の賃上げを実施したところ、
法定福利費のアップ分(目が飛び出るほどの金額)が支払うことができず、
社長さんの個人資産(預金解約等)で充当としたという
キツイ話しを、最近よく耳にします。

そんな会社にお金が残らない状況で、
社内での人材育成のリスク(全員が【優秀な人材・コアとなる人材】となる保証がない、
また万一、足手まといの社員が出現しても指名解雇ができない)は負えないため、
外部から採用(スカウト)しようという思考になっているわけです。

さらに、スカウト自体も辞めて、同じく外部である(実務に精通しているという大前提がありますが)、
経営コンサルタントに依頼する(もちろん正社員採用ではない)いう手法も同じく増えてきています。

MA時代に求められる【優秀な人材・コアとなる人材】

B2B・製造業の分野に限って綴ります。
昔も現在も、受注伸長の為に最も重要なことは、初手となるお客さまからの引合を多数獲得すること。
現在のMA(マーケティング・オートメション)導入時代では、引合時に対応する営業担当者に求められるスキルは、
最低限のものは必要なものの、以前のようなプッシュ型や高いレベルを、必ずしも必要といたしません。

むしろ、営業対応でヒアリングを実践できる能力をベースに、引合件数だけでなく、
商談に結び付く【有望な引合】を【効率的に】獲得できる仕組みを構築・運用できる
人材が求められているのであります。

ちなみに、売上実績(金額)が大きいだけでは、希少価値(=高評価)となるとは限りません。
その実績が、リピート対応等のルーチンワーク(残念ながら『御用聞きの範疇』)の結果であれば、
『代わりとなる人材』は、世間にあまたいるからです。

そもそも論。
引く手あまたの、【優秀な人材・コアとなる人材】、どこから供給されるの?

営業とマーケティングの分野の双方で卓越したスキル・ノウハウを兼ね備えた
【優秀な人材・コアとなる人材】は、業種・会社の規模を問わず、
そして学歴・学力・偏差値・語学力・体力・保有資格とも関係なく、御社の所属部署で2割存在されているはずです。
うち1割は天才(直観型)。残り1割は秀才(試行錯誤・努力型)。
ちなみに、会社が成長している、あるいは経営が維持できている間(破綻しない限り)は、
社内に教育制度が有ろうが、無かろうが、この天才と秀才は必ず出現します。
優秀な人材の供給は、この天才と秀才が外部よりスカウトされる構図です。

【優秀な人材・コアとなる人材】の流出は止められるか・・・

供給側が圧倒的に少ない(希少な人財)となると、
提示される報酬も高騰します。

その為、残念なことですが、自社から優秀な人材が流失することは、
避けることが難しいと思います。
そこで企業側がなすべき対応は何か、日頃から手を打っておきたいことが
あります。