本日は、平成30年(2018年)9月17日(月・祝日)
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント
元キーエンス(→アンリツ)社員、
中小企業診断士の立石です】

本日は、軽い話題?です。
皆さまなら、どう対応されたでしょうか?
おそらく、文字にするより、
お話しした方が、おもしろく伝わる内容だと思いますが・・・

当日の出来事(実話)は、
テレビ局のドッキリかな?(仕込み?)とも思いました。
ところが、半年近く経った今現在も、出演のオファーが無いので(笑)、
記事にいたします。

(前ふり)外国の方への道案内

東京では、観光ブームもあってか、道行く外国の方が本当に多いです。
私は、語学がダメなのですが、外国の方から頻繁に呼び止められます。
えっ?と戸惑いながらも、尋ねられる内容のほとんどは、
行きたい駅、乗換駅、あるいは駅周辺の施設程度。
片言の英語でも、何とかなるものだと判明。

何度が対応しているうちに、だんだん自信が湧いてきて、
お困りの様子の方を見かけすると
『メイ・アイ・ヘルプ・ユー?』と、
声をかけられるほどに成長しました(笑)。
この積極性が、幸か不幸か・・・

【本題】深夜、巨大なカートを2つ転がしている外国の方を発見

4月上旬の平日。疲れていて早めに帰宅、早目の就寝。
ところが、深夜12時すぎに目が覚めて、何故か寝付けない。
眠くなるまで時間つぶしが必要・・・
何を思い立ったのか、明日の朝食を買いにコンビニへ。
携帯は電池切れ寸前。行き先は近くだからと、
携帯を充電セットして、持たずに外出(このことが後悔の元)。

コンビニからの帰り道、
(大きいというより巨大な)カートを、2つ転がしている外国の方(青年)を発見。
周囲をキョロキョロ。
紙(たぶん地図)お持ちだから、一発解決だろうと
『メイ・アイ・ヘルプ・ユー?』
この青年、英語圏の方では無かったのですが
何とか片言の英語のみ通じる(あいにく、日本語は全く通じない)。
お持ちの地図を見ると、自宅と反対方向で
やや遠いのですが、何とかわかる範囲。
一緒にいきましょうと同行。
伺うと、先に来日した知人が、
これから向かう目的地の、住居にいるとのこと。
行先は、閑静な住宅街。

おそらく現在の政治を話すことは、タブーの国の方なので、
「貴国の歴史は興味があります、
三国志(スリーキングダム?)」と、
片言の英語で間をつなぎながら、現地着。

ところが、予想に反して、ここから苦難が始まります。
正確な住所を尋ねると、スマホを持ち出されて
○〇-●―△
なるほど→○〇丁目-●番―△号に適合。
持たれていた紙の地図にあった○〇丁目-●番は、電柱等に記載されているものの、
ラストの△号が各建物に記載されていたり、されていなかったりで判明しません。
マンション名なり、表札(ネームプレート)わからないか?と尋ねると、
「わからない」。
(もし、マンションやアパートなら当然、
何号室までの情報が必要・・・頭が痛くなってきました)
しかも、現地に到着してわかったのですが、この○〇丁目-●番が、広大な地区で
碁盤のように、たくさんの道が縦横にあります。

青年が持っているスマホで、地図検索したら一発解決だと提案したら
「その機能は無い」。
さらに、相手方の携帯電話の番号は無いのか?に
スマホに番号が記載されていましたので、架ければ解決と
思いきや、
「通話機能も無い」、周囲に公衆電話も見つからず・・・
私が、自宅に帰って携帯を持参するのも時間がかかる。

深夜の住宅街なので、道行く人もいない、
昼間ならともかく、近隣の方に飛びこみ訪問して尋ねるわけにもいかない・・・
となると、

さっさと探すしかない・・・

巨大なカートを転がす音が、間違いなく近所迷惑。
結局、私があちらこちら走りまわって、建物に貼られた小さいプレートの△号を
探すお役目・・・ところが、1時間ほど調べても不明のまま。

時間が経過するにつれ、確かに気の毒といえば気の毒ですが、
この青年に対して、『こんな事前準備(情報)だけで、たどりつけるはずが無い。
そんなことは万国共通に違い無い。全く考えずに行動してるのか?!』と、
キーエンスの行動指針が、今も身体のどこかに染みついてる私は、
ややイラッとしてきました(笑)。結局、判明せずのまま。
そこでフト、この近所に交番があることを思いだしました(!)

交番所にて

青年を連れて、交番所へ。
『ポリスステーション』と伝えた瞬間、青年が「エッ?」という表情・・・
(この驚きは、何を意味するのか???)それまでは、考えていなかったのですが、
(もしかして怪しい人物かも?・・・)が、頭の中をよぎりました。
住居というより、実は【アジト】へ行く手伝いをしているのでは?

交番に入ったところ、予想通りおまわりさんは不在。
深夜は、繁華街への応援に行かれているのでしょう。
期待していた、最寄の警察署へのホットラインが設置されていました。
受話器を取って、警察官の方と通話します。
(即電話に出られて、丁寧な対応をして頂きました)。

「迷子になられている外国の方といます、知人宅に行かれたいということで、
住所は判明しているのですが、マンション名等の建物が不明なので困っています」
警察の方「住所をお知らせください」
青年にスマホを出してもらって、警察の方に伝えます。
警察の方「その住所ですと、〇〇荘という古いアパートですね。
○●(ある施設)を右手に直進、すぐ左手にあります」
(実は、その○●周辺は調査済み。古いアパートは絶対に存在しない・・・)

その先のこと考えて、警察官の方に相談します。
「たぶん、そこは調査済です。念の為、もう一度現地に行きますが、
万一無い場合、この方を自宅に招きいれるつもりはないですし、
と言っても、このまま放置するわけにもいかないので、
警察の方で、保護して頂くことはできませんか?」
警察の方「それはできないです」
電話を切って、現地に向かいます。

この青年に対する疑念から
私は心の中で、
(最後は、任意で持ち物調査に同意して頂いて、
日本の法律で禁止されている物品を所持しているなら、
警察に再通報して、身柄を確保してもらおうか・・・)と、
考えたりしていました(本当)。

そして、予想通り、〇〇荘という古いアパートは存在せず。
ただ、似通った造りの新築1戸建てが数件並んでいました。
「きっと、最近の建て替えで
地図の修正が追いついていなかったかも?」

それでも、住所のラスト△号が、どの建物かは不明。
そんな中、何を思ったのか青年が突如、この建物に間違い無いと、
一軒の家を指さします。
「ちょっと待って。インターホンを押して、
もし間違いなら、深夜だからトラブルになる」と静止しました。
最後の詰めが必要なので、
「時間かかるけど、自宅から携帯電話を持ってくるから、
待っていてください」。

中国の歴史でも、よくありますが、
この場合、私は戻らずにドロンもありですね。
それを知っていたのか、青年は不安そうでした。

でも、日本人である私は、約束を守ります。
戻り、青年の知人とされる電話番号に発信。
青年にかわります。
「※〇×・△・☆+」(会話は全く理解できない)。
ほどなく、玄関の戸が開き、めでたく再開(やっと到達)。

帰りに、青年が走って追っかけてきて、
連絡先を教えてほしいと。
事務所の電話番号とアドレスを伝えました。

その瞬間、周囲に取材カメラがないか、
気になりました。
というのも、よく考えてみれば、誰かのサポートが無ければ、
この青年は、目的地にたどりつけないはず・・・
あまりにも出来すぎの流れです。
番組のタイトルは「親切な日本人」とか(笑)

その後、その青年からは何の連絡も無し。
自由に通信できない、お国柄のせいなのか、
理由は不明。
ま、別に御礼など求めていませんですが・・・

とにかく、深夜の徘徊(笑)で、午前2時すぎに帰宅。
おかげさまで、疲れて熟睡できました。
皆さんなら、どう対応されたでしょうか?
「ああ~しんどい話し」に、おつきあい頂き、
ありがとうございました。