本日は、令和2年(2020年)5月14日(木)
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント
元キーエンス(→アンリツ)社員、
中小企業診断士の立石です】

厄介な新コロナウィルスで、顧客への訪問が【自粛(または禁止)】という
抗うことができない外部環境の変化。

その現況下、
B2B(企業間取引)ビジネスについて言いたい放題です
(もちろん私見)。
汎用品と正反対に位置する
【受託開発品】(固定顧客)の訪問セールスの今後についての話題です。

前回、Web会議で活かせにくくなった、営業担当者の強みを綴りました。
結論から言って、対策は営業担当者任せでなく
エンジニア自身が「折衝力」をアップすること
妥当であると思います。

「折衝力を持ち合わせているエンジニア」は最強

キーエンスの営業担当者とは
異なる希少価値

キーエンスの営業担当者は、現在あるものを売り切る能力は
超一流ですが、受託開発のビジネスは別領域です。

私が、キーエンス勤務の後、アンリツに転職してから
とにかく驚いた発見が、ありました。
開発・設計部門のエンジニア出身(もちろん、
開発・設計に、籍を置いていただけでなく成果を上げた方に限る)の中に、
受託開発のシーンでも 、折衝力を持ち合わせている方が、存在していたことです。
営業部門に転じた、私がお世話になった上司もそうでした

お客さまからの好感度・・・
憧れとお手本から?

アンリツ勤務時代に、お世話になったふたりの上司(営業部長)と、
それぞれ同行して感じたことです。

エンジニアであるお客さま(特に優秀な方)は、どういう経緯か
即気づかれます。
『もしかして、部長は技術部門での経験がおありですか?』
当然回答は【YES】。

1990年代のバブル崩壊後から、製造業では他部門への異動の流れが止まりません。
エンジニアの営業部門への異動も、珍しくないことです。

そんな背景からか、エンジニア(あるいは出身)で折衝力のある人財は、
お客さまにとって、『お手本』でもあったようです。

営業担当者に、公私の区別を求めるキーエンスと異なり、
エンジニアのお客さまから上司に
『今後もご教授頂きたいので、「私」の部分でお付き合いください』の
リクエストが多々ありました。

私がお世話になった上司に、折衝力を身に着けられた手順・経緯を伺ったことがあります。
もともとアンリツは。『技術力』が前面にでる会社。
『折衝力(営業スキルの一部でもある)の修得には、先生もいないので、
有志で勉強会を開催した』と。
当時の資料を見せて頂いたことがあります。
キーエンス出身の私にとっては正直、基礎の『き』レベルですが、
すさまじい努力は、感じとれました。

【受託開発】の場面でも
お客さま第一に変わりはありません。
つまり、対等(5:5)の関係とはいかないですが、
折衝力があると、お客さまの利益(6):自社の利益(4)という理想の姿に、
限りなく近づきます。

では、【受託開発】をビジネスとされている企業のエンジニアが
是非身に着けたい「折衝力」とは、どんなものなのか?
次回綴ります。

エンジニアの方の、将来の転進や
独立にも役立つスキルでもあると思います。