本日は、平成30年(2018年)10月13日(土)
【東京・四ツ谷の経営コンサルタント
元キーエンス(→アンリツ)社員、
中小企業診断士の立石です】

BtoB・製造業(卸売業)・訪問セールスビジネスの分野で、
業績伸長を実現するために、
特に破壊力があるのが、マーケティング力だと考えております。

本日は、
趣味の分野である、【ルアーフィッシング(疑似餌を使った釣り)】に
例えてお話したいと思います。
お客さまを魚に例えることなど、とても不謹慎ですが、
成果(お客さまからの受注)を得る=釣果を得るということで、
何卒ご勘弁ください。

キーエンス退職後、ライバル会社のアンリツに転職した私。
1990年当初から、ポケットマネーで有給休暇に、
さまざまなマーケティング講座を受講していました。
もちろん、対キーエンスに勝利するための自己啓発であります。
受講を一旦卒業した直後、偶然にも拠点に転勤となりました
(かつて綴りました >>>コチラをクリックしてください)。

その転勤先の知人(社外)が、熱狂的だったのがルアーフィッシング。
休日は、かなり付き合わされました。
釣りを例えに彼が語った【業績伸長にマーケティングは欠かせないものだ】は、
今も心に残っています。

対象は、いまや外来魚で敵視されているブラックバス。
誘われた瞬間、
『えっ?ブラックバス?
子供の頃、大きなフック(針)に消しゴムつけて、簡単に釣れた魚。
引きは強いが、太いライン(釣り糸)で強引に引き抜けば
それでおしまい・・・、何が楽しいの?』と、私は驚きました。

ところが、ビジネスと同じく【外部環境の変化】が襲来しているとのこと。
釣り人がたくさん増えてきて、お魚の警戒心も高くなる(ハイプレッシャー)、
昔のように簡単に釣れないとのことでした(バブル崩壊で、いよいよ売れない時代に突入、
考え方が仕事に応用できる・・・だから面白いのだと)。

さらに翌年。
有名な複数の芸能人が、バスフィッシングに魅了されていると情報が流れて、
あちこちの釣具店に、若い男女がドット押し寄せました・・・。
そのせいもあってか、釣り人が増えて、
釣ることが、ますます困難なお魚となってしまいました。

外部環境の変化に対応すべく、あれこれの工夫

【技術力・製品力】→疑似餌(ルアー)の性能アップ
ルアーには、たくさんの種類(形・色)があって、次々と新製品が登場。
なるほど実績があるとされるルアーは、そのまま釣果につながります。
動きが、まさに生きた小魚のようであったり・・・
中には、なかなか入手できない数量限定という代物もありました。

【営業力】→メインは、ヒットした(掛った)お魚を釣り上げる能力。
お魚に気取られまいと、シーンによっては、
細いライン(釣り糸)を使うこともあります。
細いラインで、掛るお魚は増えるかもしれませんが、
釣り上げるスキルが無いと、糸が切れてバラス(魚を逃がす)ことになります。
やりとりにもスキル・ノウハウがあります。

ちなみに、
【技術力・製品力】と【営業力】でガチンコ勝負すると、
いいルアー(【技術力・製品力】)を、持っている人が有利です。
ビジネスと基本は同じです。
しかしながら、
ありふれたルアーを使って、釣り経験の無い初心者が、
爆釣する(たくさん釣れる)場合が、あるから不思議です。
また、たくさん釣れた場所に、翌週の同じ時間に、同じルアーを使っても
釣れない場合が多々あります。

単なるビギナーズラックと違う、スキル・ノウハウが存在していたのです。
それを熟知しているかが、マーケティング力の差だと、
知人が言うのです。
釣れた場合、偶然と考えずに、
ひとつのパターンがあると考えて、自身のノウハウにできる人が
上達が早いとのことです。

つまり、これはビジネスの【マーケティング力】と同じ。
→いま現在、どこに魚がいるか、
いまこの場面で、どの種類のルアーを使えばよいか、
うまくいかなければ、次にどのルアーを使うか等々の
スキル・ノウハウ。

ベストはなくても、できる限りのベターでチョイスして対応する
季節、天候、気温、風向きも考慮するとなると、
パターンは無限大のような・・・奥が深い。
・・・なんだか、販売促進のPDCAみたいです。

営業部門全体として業績を上げるために

モノを売るということに話しを戻します。
魚(お客さま)が、ここにいるということがわかる。
さらに、ヒット(お客さまから引合が寄せられる)を
増やすことができる力が、最重要だとご理解できると思います。

実際、他社より【技術力・製品力】が劣っていたとしても、
【営業力】で担当者のバラツキ(上手な人から下手な人まで分布)があっても、
ヒット件数が多いのですから、少なくとも上手な人が成果を得られる
(全体として受注件数を増やす)可能性が高くなりますね。

つまり、マーケティング力を有した方が、
ひとりでもいれば、その会社にとってはハッピーなのです。

かつて綴りましたが、
BtoB・製造業(卸売業)・訪問セールスビジネスの分野で
マーケティング力を有した営業担当者というのは
希少な人財(人材)です。
簡単に代わりがみつからない、転職市場で獲得競争の対象です。

マーケティング力を身につけるというのは、難しいようですが、
特にお若い方にとっては、日々の心がけ・積み重ねによって
【営業力】よりも早く修得できるスキルだと思います。
これは、私自身が体感しています。
当時、知人に誘われた、バスフィッシングも趣味の領域とはいえ、
仕事に応用できたようで、役に立ちました(としておきます:笑)。

ちなみに、バスフィッシングのその後。
・・・20世紀が終了の頃、私と知人の双方とも、
ロッド(釣竿)を処分。
まさに『弓折れ』の状態で、買い替えることなく引退いたしました。