本日は、令和4年(2022年)10月21日(金)
【マーケティング&セールス/B2B(BtoB:企業間取引)
製造業(卸売業)専門の経営コンサルタント(中小企業診断士)、
元キーエンス(→アンリツ)社員の立石です】

前回から、B2B(BtoB:企業間取引)製造業で、セールスとマーケティングの実務と、
コンサル業務、さらにヘッドハンティングを受けた経験などををふまえて綴っています。
現在も健康でありながら、〚終活】を悟った私が、初公開のエピソードも交えて
各本音を語っていきます。

前回
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の続きです。

A(チーム) 考えて業績を伸長させる業務の仕組み・ルールを構築する業務。
そして、
B(チーム) Aチームの仕組みを忠実に遂行する業務

さて、AとB。どちらのチームに所属する社員が、他社に破格の高待遇でヘッドハンティングされる可能性があるでしょうか?

・・・「こたえは、考えて行動することが求められるAチームです」。
確かにBチームにも、考える業務があります。
例えば、日々の業務に対して、たくさんの改善提案をされる方。
会社にとって大変貴重な存在ですが、Aチーム所属の方がさらに価値が高いとされています。

というのも、Aチームの業務経験があるのに加えて、さらに実績をあげる方が、
圧倒的に少ないからです(俗にいう【希少な人財】)。
結果、Aチームで実績をあげた方には、ヘッドハンティングの企業から
年数千万円という破格の報酬という募集もあるわけです。

フルタイム勤務前提の、これから社会人を目指す学生さんのほとんどは、
Aチームを希望されると思いますが、現実はどうなのか?

ご想像通り、厳しい現実があります。
私が兼務していたマーケティング業務を例にとります。
私同様に2000年当時までマーケティングのお仕事を経験していた方は、
痛感されていたことがあるはずです。
B2Bのマーケティング業務を細分化すると、
高い成果を求められる(代わりが見つかりにくい)コアの業務は、ほんのわずか。
残りの業務は、ルーチンであった事実です
(キツイ表現ともされる、それこそ学生さんのアルバイトで対応できる【代わりはいくらでもいる】)。

ルーチン業務に対して、高い報酬支払は無理ということに気づいた企業(特に大手企業)のほとんどは、
21世紀以降、非正規社員採用や業務のアウトソーシング化でコスト削減に走りました。
よって、コア業務を任せてもらえる正社員枠自体が、確実に減っているのです。

Aチーム所属で、希少価値の高い社員になるためのファーストステップ
まず【正社員採用】の企業を選ぶ

ちょいと脱線しますが、働く側にとってのリスク回避のお話しです。
まず、現在のところ【正社員】は、犯罪でも起こさない限り、会社は簡単に解雇できません。
一方、業績がよかろうとフルタイム勤務でも、非正規社員には、事実上のクビ宣告があります。
この場合、口がさけても会社は、その理由(本音)を公開しません。
[働きが悪いから。態度が気に食わないから]が事実であっても、黙しています。
もし、そんな基準を公開すると、[学歴フィルタ]同様に、
法的な対応を求められたり、世間から袋叩きにあうからです。
契約期間までじっと待って、大半は【契約期間満了】とのスマシ顔で、
こと足りているのです。

私は、いまでいうバイトテロなみの正社員、反対のまじめな非正規社員を、
この目で見ています。それなのに、業績が傾くと、個人の能力に関係なく、
正社員より先に【非正規社員】が整理解雇の対象となります。
どう考えても、現在の正社員、非正規社員の区別は不合理です。
愚劣な正社員優秀な非正規社員を、即チェンジできない現在の制度は、
正直腹立たしいのですが、どうしようもできません。

とにかく、就活の学生さんで、Aチーム所属で、希少価値の高い社員を目指すのなら
まず【正社員採用の企業】を選択することです。

単なる人手不足対策という理由でなく
真にコア業務を任せたいために、正社員を採用する企業
学歴フィルターに対抗して。会社選びの「就活企業フィルター」とでもいいましょうか。
それは次回に。